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蛭子能収とヒロ・セキネ:根本敬の「蛭子能収タブーなし!但し『ぼぼ』は禁句」連載9

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などという話はイイとして「ほら、この人の絵、蛭子さん好きでしょ」というまでもなく、ヒロ・セキネさんの描くふくよかな女性たちのオッパイにみいっている蛭子さんだった。指をさしながら何やらゴニョゴニョ喋るのだが、私はほとんど聞き取れなかった。これは私の聴力が年齢的に落ちたためか蛭子さんの認知症が進行したからかは定かではない。

が、いずれにせよオッパイはやはり好きなようであった。

蛭子さんが見入るヒロ・セキネさんの絵の対面には友沢ミミヨさんの絵が飾られているので、そちらも見るように伝えたら振り返るなり、丸々とした女性がお尻を出してしゃがんでいる絵が目に入るや、今まで誰かに支えられていたのがまるで昔の蛭子さんのように、その絵に向かってスタスタと早歩きで接近した。そして指をさしてやはりゴニョゴニョと何やら喋っていた。

結局、ヒロ・セキネさんのオッパイの絵と友沢さんのお尻の絵にだけ反応してスージーさんや私の絵などには反応が鈍かった。鈍かったというか興味がなかったかもしれない。

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そうこうするうちにお帰りになった。今やギャンブルにも興味がなくなってきてる蛭子さんだが、好みの丸っこい女性のオッパイやお尻には興味を持っているのを見て、まだしばらくは大丈夫だと私なりに確認できたのでありました。

尚、多くの来場者のみならず蛭子さんの心をもとらえた謎の画家、ヒロ・セキネさんの絵は都築響一さんの大道芸術館に数点展示され、尚且つ年内或いは来春には明月堂という出版社から画集が出る予定です。ご興味のある方は是非お気にとめて下さい。

もちろん蛭子さんにも献本いたします。

 

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PROFILE:
根本敬(ねもと・たかし)
特殊漫画家、エッセイスト。1981年に、『月間漫画ガロ』で漫画家デビュー。代表作に、漫画では『生きる』『怪人無礼講ララバイ』『龜ノ頭のスープ』、活字本では『因果鉄道の旅』『人生解毒波止場』など。

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