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「この長期連載漫画がとんでもない」劇画狼のTOP3

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長期連載作品の場合、時の流れと共に作者の画風に変化が起きてキャラクターの顔が変っていくことはよくあるが、この作品では「異常な画力のアシスタントが入った時から、萬田はんがタンカを切るコマの背景エフェクトがメチャクチャ怖い絵になる」という現象が発生する。特に105巻から始まる『婚活編』での背景クリーチャーの恐怖度は『ベルセルク』の「蝕」をも凌駕する超絶画力。作風とのバランスなど完全度外視で「ただヤベー絵を入れるぞ!」とベストを尽くすアシスタントの超絶技巧を楽しんでほしい。

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もうひとつは140巻からの通称「ユーチューバー編」。もうとにかく「虚業×承認欲求×闇金×ヤクザ×顔芸!」という感じで、中身のない命のきらめきが恐ろしいドライブ感で描かれる屈指の名エピソードだ。

最後は作者が亡くなったことで未完となった『バチバチ』シリーズ。大相撲15日を戦い抜くことと週刊漫画を連載し続けること。主人公と作者が同じように命を燃やし生き切ったこの作品は、未完だと分かった上で、それでも読み始めてほしい超名作だ。

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文/劇画狼
画像/『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』16巻(車田正美/秋田書店)
初出/『実話BUNKA超タブー』2024年11月号

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