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不評の『おにぎり』こうすれば楽しく観れる?:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載552

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というわけで一時離脱したんだけど、視聴再開してからは、むしろ頻繁に登場するツッコミポイントを、友だちとLINEグループで報告し合うのが楽しくなってきたわ。たとえば、「結が勤める会社(しかも電器メーカー)の社内食堂、社員が口頭で注文してたけど、平成の早い段階から、社食って食券システム導入されてたよね」とか「せっかく『おむすび』というタイトルなのに、イマイチ(食べ物の)おむすびの存在感弱いよね」とか。

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全体的に、「普通のドラマなら丁寧に描くところをすっ飛ばし、そうでないところに時間をかける」という印象が強い『おむすび』だけど、衝撃的だったのは、「東日本大震災に、出産直後という設定のヒロインがまったく関わらず、現地に行った栄養士仲間の報告を聞くだけ」で終わってしまったこと。ヒロインが現地でさまざまな経験をし、管理栄養士を目指す決心をする、みたいな展開にはしないんだ……。環奈ちゃんが忙しすぎて撮影スケジュールがとれないという大人の事情もあるのかもしれないけど、ヒロインがこんな重大な出来事に直に関わらないって、ある意味斬新。

あえて、普通のドラマではやらないことをやっているのか、現場で何かが起こっているのかわからないけど、謎の中毒性がある『おにぎり』。アタシ、たぶんこのまま最後まで観続けることになりそう。

 

<水曜日掲載>
写真/NHK『おむすび』公式HPより

PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001

 

 

 

 

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