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財務省解体デモで誰が得してる?:箕輪厚介「今月これに感謝」 連載12

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ここ数年、ネット上で流行っているのは、一部の悪い奴らが国を私欲で動かしていて、メディアをはじめ、その周りが忖度しているという世界観である。メディアが権力者からカネをもらって動いているかのようなストーリーは、生活苦にあえぐ国民からは特に支持されやすい。

これからもSNSの影響を受けやすい人たちを対象としたムーブメントが起こるたびに、インフルエンサーがさらにその動きを補完して焚きつけようとしていく流れが進んでいくんじゃないかな。

【乙武さんは損してる】

乙武洋匡さんは、SNS上でよく絡んでくれたり、個人的には好きな人なんだけれど、配信番組などに出演した時の見え方でとても損していると思う。

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別に発言内容が悪いわけじゃなくて、主に雰囲気。僕も活動のメインテーマを世界観としているけれど、情報を得るメインの手段が活字から動画へと変化した今の時代では、ファクトやエビデンス、ロジックよりも、映像から受ける雰囲気や印象、いわゆるトンマナが非常に重要になっている。

その点で考えると、乙武さんの振る舞いや言動はどうしてもいわゆる既得権益側に見られてしまうから、もったいない。どこかでリブランディングをしたほうがいいんじゃないかな。

バランスをとった語り口で、先生のように諭す感じで話していると、どうしても権力側、既得権益側に見えてしまう。実際の乙武さんは、ハンディキャップを持ちながら、それでマイノリティを代表している人なのかもしれないけれど、トンマナが権力側の人に見えてしまうから、そこのところはもったいないと思う。

 

画像/写真/財務省のwikipediaより「財務省正門」
初出/実話BUNKAタブー2025年5月号

PROFILE:
箕輪厚介(みのわ・こうすけ)
1985年東京都生まれ、早稲田大学卒。2010年双葉社に入社。広告営業などに携わった後、編集部へ。『たった一人の熱狂』見城徹/『逆転の仕事論』堀江貴文などを手がける。2015年幻冬舎に入社、書籍レーベル「NewsPicksBook」を立ち上げ、編集長に就任。『多動力』堀江貴文、『日本再興戦略』落合陽一、2019年に一番売れたビジネス書『メモの魔力』前田裕二など次々とベストセラーを手がける。自著『死ぬこと以外かすり傷』は14万部を突破。クラウドファンディングにて1000万円を集め、雑誌『サウナランド』創刊。様々なブランドとコラボレーションをおこなったり、各地でサウナランドフェスを開催。2021年のSaunner of the Yearを受賞。

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