現在のように正しさが幅をきかせすぎると、若い人たちがまったく憧れなくなってくるんじゃないかな。若い人が憧れないと、その業界は絶対に衰退する。
幸いなことに、最近は、僕が作ったビジネス本の影響を受けて起業したという30前後の若い人に会う機会が増えているけれど、その下の世代がスタートアップを面白そうに捉えてくれているのか、それとも息苦しそうに見ているかといえば、後者なのでは。
どこかで強烈な揺り戻しが起きることはあると思うけど、『CARINAR』では業界の分析や転職に役立つ情報だけでなく、人間の無茶苦茶さ、ビジネスのエキサイティングさも強調したいと思っている。
【財務省解体デモ】
昨年の11月頃から始まった財務省解体デモが異様な盛り上がりを見せつつある。
なかには1000人以上の参加者が集まる日もあったり、ネット上での関心も高く、多くのインフルエンサーがこの問題に興味を示して、テーマにした動画を配信し始めている。
この問題は、複雑な思惑が絡み合ってるようにも見えるけれど、デモが盛り上がる背景には、当然、日本国民の税金に対するシンプルな不満がある。
最近では、財務省を「日本の黒幕」とか、「日本経済衰退の要因」と見なす陰謀論も流行っている。そういう主張のなかには、本当のものもあるし、違う部分も当然あるのだろう。
その一方で、この問題を積極的に取り上げているインフルエンサーは、世の中の大多数の人が何を考えていて、何が話題になりやすいのかを考えること自体が習性になっている部分がある。
だから、財務省への陰謀論がSNSで数字を稼ぎ出すとなれば、彼らは喜んで飛びついていくし、もちろん大多数の人からの賛同を得やすいような論調を披露するだろう。