こういうことはほかにもたくさんあって、たとえば、「日本を愛すること」と「今の与党や政府を支持すること」はまったく別なのに、なぜか両方まとめて「右」と決めつけたり、差別に反対することと戦争に反対することと共産主義に賛同することはまったく別なのに、なぜか全部まとめて「左」と決めつけたりする人がいるじゃない？
人なんて一人ひとり違うし、一人の中にもいろいろな要素があるのに、「右vs左」とか「女vs男」とか「日本人vs外国人」みたいに雑にくくったり対立したりしていたら、いつまでたってもムダな争いはなくならないし、自分も他者もきちんと理解することができないのよね。
あと、「税金の使われ方が間違っている」「オーバーツーリズムに伴って、外国の人が問題を起こすケースが以前より増えている」「外国の人による不動産の買い占めなどによって日本人が著しく不利益を被っている」「法を犯した外国人に正当な罰が下されていない」と感じているのであれば、いたずらに「外国人」をヘイトするのではなく、それこそ林原さんが言うように、投票行動を見直したり、国民をないがしろにしている政府や司法にきちんと物申したりするべき。「林原さんは正しい」だの「林原さんは間違っている」だの、市民同士でごちゃごちゃ争ってても、何も解決しないわよ！
写真／林原めぐみ公式Xより
＜水曜日掲載＞
PROFILE:
エスムラルダ（えすむらるだ）
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」（ポット出版、共著）
twitter：@esmralda001
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