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ネットの奴隷頭:米山隆一連載14

連載
石丸伸二氏と西田亮介氏の共著『日本再生の道』(幻冬舎新書)。
連載社会
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 私は一昨年の11月に、このReHacQで西村ひろゆき氏を「論破した」とネット世論に評価され、一躍「論破王」などと呼ばれたのですが、昨年の総選挙後国民民主党の玉木氏が打ち出して新たなネット世論の潮流となった「減税路線」にマクロ経済学の常識を正面から申し上げたところ、一転「ネット世論の敵」と認識され、率直に言って「米山は幾ら叩いても大丈夫」という空気ができています。西田氏も恐らくそれにそのまま乗っかっていたのでしょう。

 それを最もよく表しているのが、西田氏が最後に言った「4月1日に何を投稿して何を削除されたんですか!」という罵倒で、エイプリルフールに嘘をついて(冗談を言って)その後それを削除するのは、好き嫌いはあるとして、罵倒の限りを尽くすに値するようなことではないのですが、それを大声で言い募ったのは、「ネット世論の敵」と認識されていた私をあげつらうネット世論の論理に何の疑問も感じず同調していたからと思います。

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 こういう、直情的で、敵認定した人を真偽も論理も無関係にぶっ叩くネット世論を横目に見ているつもりで、ミイラ取りがミイラになるの言葉そのままに、自分自身がネット世論の奴隷となって、陶然として「ネット世論の敵」をぶっ叩くことに血道を上げる「ネット世論の奴隷頭」となっている方は、西田亮介日本大学教授を始め、世の中で「知的」「オピニオンリーダー」と見做されている方々の中にも少なくありません。

 このBUNKA超タブーという自由な雑誌を手にし、その中で私の原稿というさらに自由なコンテンツを読んで下さっている皆さんが、今後とも真の意味で自由である為に、是非「ネット世論の奴隷頭」の言うことを信じ込まず、彼らの言を笑い飛ばしていただければと思います。

 

文/米山隆一
画像/『日本再生の道』(幻冬舎新書)
初出/実話BUNKA超タブー2025年7月号

米山隆一

PROFILE:
米山隆一(よねやま・りゅういち)

1967年生まれ。新潟県出身。東京大学医学部卒業。独立行政法人放射線医学総合研究所、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、おおかた総合法律事務所代表弁護士などを経て、2016年10月に新潟県知事就任。2021年10月、衆議院議員選挙にて旧新潟5区で初当選。立憲民主党所属。
Twitter @RyuichiYoneyama

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