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蛭子さんに「芸術家らしさ」を感じたとき:根本敬の「蛭子能収タブーなし!但し『ぼぼ』は禁句」連載16

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と、この話は一昨年のこと。

更に8、9年ほど前。ぼちぼち「認知症」の症状が顕著になってきた頃。

とはいえ物忘れこそ激しいが絵も描けたしテレビの仕事も何とかこなしていた頃。

ある編集部に私は蛭子さんといた。

用が済み居合わせた漫画家や編集者たちと雑談。

蛭子さんはその輪に入らず老眼鏡をかけ昔ファンだったという漫画家の作品集を手に取り読み耽っている。

若手漫画家のひとりがある問題を提起した。

それは「カレー味のウンコと、ウンコ味のカレーは同じではないか?」というものだ。

バカバカしいのだが、議論? はバカバカしさを承知で白熱…というか段々皆のアタマが混乱してきて、「カレー味のウンコ」と「ウンコ味のカレー」の違いが分からなくなってきた。

そこで、蛭子さんに水をむけてみると、

「カレー味でもウンコはウンコ、ウンコ味でもカレーはカレー」とズバリと言い放ち議論? は決着した。

その時不覚にも蛭子さんに風格を感じてしまったのでありました。

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PROFILE:
根本敬(ねもと・たかし)
特殊漫画家、エッセイスト。1981年に、『月間漫画ガロ』で漫画家デビュー。代表作に、漫画では『生きる』『怪人無礼講ララバイ』『龜ノ頭のスープ』、活字本では『因果鉄道の旅』『人生解毒波止場』など。

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