第17回:蛭子さんにかかってくるイタズラ電話
蛭子さんが怒ると怖いのである。
何度か目撃したり、その怒ったあとに恥ずかしくなったり、または周囲に妙な雰囲気や、ときに影響を与えたり。
20数年程前。
一緒に道路を歩いている蛭子さんの携帯(ガラケー)が鳴った。
「もしもし」と出るとその電話の相手に向かい、
「やめろこのやろー、うるせえんだ、やめろもう二度とかけてくるなバカヤロー」
と蛭子さんらしからぬすごい剣幕と言葉づかいで怒鳴りちらして電話を切った。
「どうしたの蛭子さん?」とたずねると、
「テレビ見てる頭のおかしな奴らがねえ、こういうイタズラ電話ばかけてきて『バーカ』とか『死ね』とか言ってかけてくるんですよねー、1日何回も」
「知らない人間?」
「知らんよ」
「じゃあなんで蛭子さんの携帯番号分かるわけ?」
「今はねえ、芸能人の携帯くらい俺くらいのだったらそれがねえ、ちゃんと調べられてしまうんですよ」
「着信拒否とかしないの?」
「着信拒否ってなあに?」
「そういうセッテイにすれば電話通じないよ」
「あー、そうなの? でもそれもまた面倒くさいねえ」
