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吉田豪インタビュー:電撃ネットワーク・ギュウゾウ&ダンナ小柳 故・南部虎弾伝説を語る

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電撃ネットワークの南部虎弾が、1月20日、脳卒中のため亡くなった。南部虎弾は伝説級のエピソードに事欠かない人物だったが、それらについて本人の口から語られた例は少ない。そこで、初期の頃から南部と共に活動していたギュウゾウとダンナ小柳に、南部虎弾の伝説を大いに語ってもらった! 聞き手はおなじみの吉田豪。『実話BUNKA超タブー』2024年5月号掲載版よりも原稿の分量が多い、豪華バージョンでお届けします!
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かなりの変人でしたからね

――先日亡くなった南部虎弾さんの追悼対談ということで、電撃ネットワークの初期メンバーのお2人に集まっていただきました!

ギュウゾウ まさかこういう状況になるなんて思ってなかったよ、ホントに……。

――ボクは南部さんとは昔から交流はあったけどちゃんと取材したことはなくて、でもやっぱりかなりの奇人なのは間違いないから、一回ちゃんと取材しなきゃなってギュウゾウさんと話してたところだったんですよね。

ギュウゾウ そうだね。南部さんのいろんなこと、ちゃんと残しておきたかったな……。

小柳 かなりの変人でしたからね。一番ビックリしたのは、南部ちゃんが「ダンナくん、鼻の右と左と真ん中、ピアスみたいに穴開けてつなげようと思うんだけどどう思う?」って聞いてきて。「ここに細いヘビ通して出し入れしたらおもしろくねえか」って真顔で言ったとき、この人大丈夫かなって(笑)。

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ギュウゾウ 奇人変人ストーリーみたいな部分は小柳くんが詳しい。電撃ネットワークがふたりになっちゃったときに唯一残ったメンバーで、僕はその後に入ってるから。俺はお笑いとかぜんぜん見てなかったから。実はダチョウさんもよくわかってなかったの。

小柳 ギュウちゃんはバイトが一緒だったんですよ。食えないときに大道具のアルバイトやってて、南部さんに斡旋されて入って。

ギュウゾウ 社長がもともと劇団とかアングラ系の人だから、役者、芸人、ミュージシャンにすごく温かいところでね、一緒にやってたなかにリップクリームのジャジャとか鉄アレイとかマルコシアス・バンプとか、あと高田純次さん、冬彦さん(佐野史郎)もいた。

小柳 役者さんとか芸能関係で、テレビには出てるけど食べられないような人が集まって。もともと南部さんと出会ったのは、南部さんがダチョウ俱楽部をやめたときに……。

――やめたというか。

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小柳 謀反に遭ったというか(笑)。

――あの3人に追い出されて(笑)。

小柳 それで『ぴあ』っていう雑誌に「ダチョウ俱楽部をやめた南部です。お笑いやりたい人求む」って掲載されてて。自分はもともとミュージカルの養成所に行ってたんで、その同期のヤツが「南部さんがお笑いメンバー募集してるらしいよ!」って。ミュージカルずっとやってたんですけど、周りは3歳からクラシックバレエやってたような連中で、ウチらは途中から入ったんで脚の上がる高さもぜんぜん違うし、「このままミュージカルやってても日の目は見ないし、これからの時代はお笑いだ!」って同期で言い合ってたんで、会ってみようよって、新宿の紀伊国屋の地下にあった大きい喫茶店で待ち合わせして。南部さんは昔の鶴瓶師匠みたいなアフロヘアで、「君たちお笑いやりたいのか。よし、今日から一緒にグループを組もう!」って。

――早っ!

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