58本目・『0課の女 赤い手錠』
棚に残したい百本も五十本を超えた。折り返しにはいって過去に紹介した作品を見ていたら。
おや?
魔さか?(デイリースポーツがよく使っていた「まさか」の強調表現)
もしかして扱ってなかったのかとハッとして担当の坂本君に朝からグッとLINEで問い合わせた。
『0課の女/赤い手錠(ワッパ)』は過去に棚百(この連載の略称、いま初めて使った)で扱ったか、と。すると朝早かったがすぐに返事が来た。扱ってない、と。ならば今回はこれしかない。なぜいままでやってなかったのだろう。とっくに書いたと思っていた。
うっかりしてました。
今回はこれで行きます。もしかしたら複数回になるかもしれない。そう伝えると〈そこまでの作品なんですね〉というのが担当・坂本君の返事だった。
そうなのか。坂本君もまだ見たことない、というか、この作品の存在を知らないようである。残さなければならない。なんとしても棚の百本として並べなけれはならない。この映画はそんな映画なのだ。
全世界に流通させてもある一定の評価は得るだろう。
『0課の女/赤い手錠を作った撮影所』という書籍を作るべき、作ってないのが出版界の失策とも言える重大作品である。
まぎれもない傑作である。
規模の大きな作品ではないけども。
どこに出しても恥ずかしくない作品ではないけども。
むしろどこに出せばいいのか、どこに出してもアウトかもしれない映画なのではあるけども。
まぎれもない大傑作である。