PR
PR

女性ソロキャンで話題のキャンプブームというダサくて恥ずかしい流行

キャンプブームというダサくて恥ずかしい流行に乗るバカたち 社会
社会グルメ&ライフ
PR
PR

インスタというひけらかし装置

1990年代の第一次ブームから20余年、2015年頃からはじまったとされる、今回の第二次キャンプブーム。盛り上がりのきっかけは、野外フェス、アニメ、キャンプ芸人などとされ、海外旅行はもちろん国内旅行すら世間の目が気になるような社会状況、つまり新型コロナによるレジャー環境の変化が決定打になったと言われている。

確かに比較的、3密が避けやすいキャンプが、ストレス解消やレジャー需要の「捌け口」となった面はある。しかし、このブームはコロナ以前からはじまっており、「3密回避のためのキャンプ」という流れは、実際のところは「ダメ押し」程度のものだろう。この狂騒的とも言える現在のブームを作った最大のファクターは、SNS、それも「インスタ」(Instagram)だ。

文章メインのツイッターと異なり、写真や動画をメインのコンテンツとするインスタでは、自ずと「他者からの視線」に意識が集まる。これに、フェスなどによって火がついたキャンプブームが交わり、「おしゃれな空間」「レアなキャンプギア」「美味しそうな料理」「誰よりも楽しんでいる私」の写真をこれ見よがしに投稿する、「ひけらかし系キャンパー」が急増。

「自慢のサイトを見て!」

「俺はもっとレアなギアを持っている!」

「私もおしゃれキャンプをしてインスタに投稿したい!!」

自己顕示欲と承認欲求。おぞましいばかりに肥大した自意識が、キャンプ人口を爆発的に増やし、キャンプ用品の売り上げを大きく上昇させた。簡単に言えば、「キャンプのファッション化」だ。

ちなみに、一般的にキャンプの一番の魅力と言われる「美しい自然」などは、実はインスタの投稿には決して多くはない。景色の美しさはまさしく自然のもので、自己顕示欲を満たすことには繋がらないからだ。

インスタ内の自慢合戦に支えられたブームの恩恵を最も受けているのが、「ガレージブランド」と呼ばれる、キャンプグッズの小規模メーカー。もちろん、大手メーカーも軒並み売り上げを急成長させているが、「少人数」「小ロット」、それゆえの「高価格」で商いをしているガレージブランドは、経営者個人への純粋な「実入り」が格段に大きい。

流通量の少なさは、ひけらかし系キャンパーの顕示欲や飢餓感をさらに煽り、作った分は即完で丸々売れる。

需要と供給の不均等が起これば、当然のように現れるのが「転売屋」。発売と同時に売り切れるような商品を、どこで入手したのか転売屋が超高額でフリマサイトに流し、やっと本来の消費者の手に届く。この1~2年続いている不健全な流通は、かつての「裏原ブーム」を思い出させる。実際、アパレル系から誕生したガレージブランドも少なくない。

いずれにせよ、まっとうなビジネス感覚を持つ経営者ならば、価格面や供給面での消費者の不利益を取り除くべく事業を拡充させるのだが、彼らはそれをしない。

なぜなら、こんなキチガイじみたキャンプバブルが長く続くわけがないことを知っているからだ。キャンプ文化の普及やアウトドア業界の未来など、知ったこっちゃない。煽るだけ煽り、稼げるだけ稼ぎ、バブルが弾けたらトンズラするだけ。

今、人気のガレージブランドの経営者たちは、こぞって超高級車を購入し、それもまたインスタでひけらかしている。

所詮、同じ穴のムジナということか。

タイトルとURLをコピーしました