読売ジャイアンツの終身名誉監督である長嶋茂雄。彼には4人の子どもがおり、とくに長男で現在はタレントの一茂、次女でスポーツキャスターの三奈は、有名だろう。そんな球界のロイヤルファミリーである長嶋家には、根深い確執が存在した。
長男・一茂が告白した絶縁関係
昨年11月、球界の至宝を巡って、ある人物が盛んに出版社の大幹部に電話を入れ、打診を図っていた。
「うちの雑誌で長嶋一茂の連載をやっているだろ。見てもらえばわかるけど、父親の長嶋茂雄と断絶しているっていう記事なんだ。そこで一茂を励ましてやるような記事はできないかね。ある程度の内情は俺のほうから話してやってもいいからさぁ」
声の主は、今や政財界のフィクサーと揶揄される幻冬舎創業社長の見城徹氏だ。見城氏といえば、文藝春秋や新潮社、講談社や小学館といった錚々たる大出版社の幹部らとツーカーの関係であるのはもちろんのこと、テレビ朝日番組審査委員なども務め、数多のメディアに多大な影響力を持つ。そんな人物からのオファーを受けた出版社やスポーツ新聞の幹部らは顔を見合わせ、しばし頭を抱えたという。
「長嶋一茂は『ゲーテ』で連載を始めた当初から見城さんがケツモチをしているというのは周知の事実でしたけど、そこまで肩入れしているんだと面食らいました」(編集幹部)
その後、幻冬舎の『ゲーテ』(11月25日発売号)に実際掲載された一茂の手記は、なかなか衝撃的なものだった。一茂の連載「…。ハワイに行けないから…書いてみた。」(第9回)。〈父とは、もう13年会っていない〉と題された記事で一茂は、読売巨人軍終身名誉監督である父・茂雄と13年間にわたり絶縁状態にあることを初めて自ら明かしていたのだ。
一茂は以下のように書き綴っている。
〈以前は実家に電話もした手紙も出した…。娘達も写真つきハガキを出したりしたが、残念ながら本人からの返信はなかった…〉
〈月日は流れ、僕も会いに行くこと自体、もう考えられなくなっている〉
さらにニュースキャスターの妹・三奈やきょうだいとの確執も匂わせるのだ。