第483回 ジャ●ーズの崩壊と中森明菜の復活のタイミングが一緒
芸能ニュースが、ほぼジャ●ーズ事務所(しつこく伏字)に関する報道で塗りつぶされた一週間。「ジャ●ーズに所属しているタレントはCMに起用しない」という企業が続出しているみたいだけど、「CMに出演している=スポンサーがついているからこそ、ジャ●ーズのタレントを冠に据えている」という番組も少なくないだろうし、今後、各局の番組編成にも影響が出てきそうな気がするわ……。
そんな中、11月8日にリリースされる、作曲家・林哲司さんのトリビュートアルバム『50th Anniversary Special A Tribute of Hayashi Tetsuji – Saudade –』に、なんと、中森明菜が参加するという情報が!
林哲司さんは、シティ・ポップ再ブームの火付け役となった『真夜中のドア』をはじめ、杏里『悲しみがとまらない』、など、数々の名曲を世に送り出し、今年デビュー50周年を迎える大御所。同アルバムには、中川翔子&ヒャダイントライブ、中西圭三、杉山清貴など、林哲司さんゆかりのアーティストが参加し、明菜は『北ウィング』をセルフカバーするそう。
「中森明菜がツイッターを開設し、新たな個人事務所の設立を報告した」というニュースに、「いよいよ再始動か?」とこのコラムに書いてから、ちょうど1年。その間、新たなファンクラブの発足とグッズ販売イベント、ファンクラブ限定ラジオの配信などはあったみたいだけど、ついにレコーディングされた明菜の歌声が聴けるのね……!
9月5日には、BS-TBSで、『ザ・ベストテン』での明菜の歌唱映像を集めた『中森明菜 女神の熱唱2 ザ・ベストテン不滅の歌声』も放送されたし、これはいよいよ、本格的な復帰が近づいているのかも。今年か来年あたり、紅白歌合戦出場もありえるかしら?
なお、トップアイドルとして大活躍していた明菜が心身の調子を崩し、急激に失速し、こんなにも長く活動休止状態に陥る羽目になったそもそもの原因は、近藤●彦との破局、そしてジャ●ーズ事務所(というか、メ●ー喜多川氏)の暗躍にあった……というのは、アタシたちくらいの世代であれば、多くの人が知るところ。アタシの知り合いの明菜ファンの中には、いまだにメ●ー氏を許していない人もいるわ。
アタシ個人としては、応援しているジャ●ーズ所属タレントもたくさんいるので、ジャ●ーズの「受難」を残念にも悲しくも思ってもいるの。ただ、ジャ●ー氏の性加害もさることながら、事務所やタレントを守るためとはいえ、メ●ー氏もいろいろな人からの怨みを買いすぎた。その結果が、今の状況につながっているような気がするのよね。人間、やはり無茶をしすぎてはいけないし、いたずらに他者を苦しめるようなことをしてはいけないのだと、あらためて思うわ……。
<水曜日掲載>
写真/Wikipediaより(撮影/Tsuyoshi Inagaki)
PROFILE:
エスムラルダ(えすむらるだ)
1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。著書に「同性パートナーシップ証明、はじまりました。」(ポット出版、共著)
twitter:@esmralda001