この連載は、無識な日本人に正しい歴史認識と人権思想を啓蒙することが目的である。歴史を忘れた民族に未来はない。人権後進国日本の民度の向上に少しでも寄与できれば幸いである。
現在放映中のガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム水星の魔女』が「ポリコレガンダム」と一部で言われているらしい。「女性が主人公」「女性主人公のキャラデザ(褐色の肌)」「同性婚」「体のラインが出にくい服装」などがポリティカルコレクトネス(ポリコレ)に屈した結果であるとして一部で批判の声が上がっているというのだが、この程度で「ポリコレに屈したガンダム」とレッテルを貼っている人たちは偏狭に過ぎるのではないだろうか。
「主人公がブサイクなのは外見差別(ルッキズム)の問題に配慮した結果」という主張は随分と失礼な話だし、「服装がエロくないからポリコレ」に至っては流石にどうかと思う。もちろんネタで言ってる者もいると思うが、それでも水星の魔女にポリコレの闇を感じた人たちが一定数いたことは事実のようだ。
昨今、ポリコレに良いイメージを持つ人は少なくなってきていると感じる。「反差別を大義名分にした特定のイデオロギーの押しつけ」に反発を覚えるのはごく自然な感情なのかもしれないが、アニメファンに関してはポリコレそのものを嫌っているというよりは、原作や前作の設定をポリコレで上書きして改変する「原作レイプ」を嫌っている人が大半なのではないだろうか。
例えばアムロが黒人になって同性婚するような改変は到底受け入れ難いが、水星の魔女は新しいガンダム(アナザーガンダム)だからポリコレ要素が盛り込まれていたとしても、それが物語の面白さを損なうものでなければ殊更に批判する理由も必要もないと思う。
結局のところ水星の魔女はポリコレの影響を受けているのか意見が分かれるところだと思うが、正しい歴史認識ではガンダムの起源が韓国の『スペースガンダムV』にあることは確定的に明らかだと指摘しておかねばならない。
『機動戦士ガンダム』は1979年から放映された日本のロボットアニメ。『スペースガンダムV』は83年に公開された韓国のロボットアニメ映画。一見すると日本のガンダムが韓国のスペースガンダムVより先に制作されたようにも見える。スペースガンダムVはガンダムの商標権を侵害していると主張する人もいるかもしれないが、それは大きな間違いである。正しい歴史認識を知らない無識な日本人の妄言でしかない。日帝強占期間36年を引くとスペースガンダムVは47年の公開になり、ガンダムより32年も早く公開されたことになる。
ガンダムの起源が韓国にあることは疑う余地のない歴史的事実なのである。日帝強占期間=日本が韓国を植民地支配していた36年間はサッカーのロスタイムと同じ。この「日帝強占期間ロスタイム理論」を提唱しているのは現時点では自分だけ。この理論を韓国に逆輸入させて流行らせることが自分の当面の目標。
とりあえずシャインマスカットを無断栽培している韓国の農家にこの理論を教えたい。
文/白正男
写真/『機動戦士ガンダム 水星の魔女』公式HPより
初出/実話BUNKAタブー2023年2月号
PROFILE:
白正男(はく・まさお)
職業:義士、漫画原作者。出身成分:核心階層(抗日戦士)。正しい歴史認識と人権思想を啓蒙するため、本誌連載作品『テコンダー朴』の原作を担当。