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紅白出演MISAMOに「TWICEの面汚し」「K-POP人気の崩壊を招く」との声があがる理由

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「彼女らの本領がダンスなのは確かですよ。TWICEのなかでも歌割り(個人に割り振られた歌の担当パート)が多いタイプのメンバーたちじゃありません。でもですね歌も別にいい感じじゃないですか? 彼女らはずーっと、韓国語の歌を歌ってきたんです。それとともに、リスナーも、韓国語で歌ってる彼女らの姿しか見たことがない。だから歌が下手だとか滑舌悪いとか日本語の発声がヘンとかいいますけど、単純に、日本語で歌ってる彼女らに違和感を感じるって話なだけと思いますけど」

なるほど。

しかし前述のダンス講師A氏はこうも言う。

「僕の立場から言うと、彼女たちの活動は迷惑ですらあります。MISAMOを見て『これくらいの感じでも一流アイドルになれちゃうんだ』と舐めた考えを持ってしまう子供たちも可哀想ですが、もっと問題なのは『歌がいくら上手になってもこの人たちより売れることはないんだろうな』と絶望を感じる、才能ある子供たちです」

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A氏曰く、歌やダンスで生計を立てるのは非常に難しいことだという。とびきりのフィジカルエリートが絶え間ない努力を積み、さらに信じられないほどのラッキーを掴んでやっと一人前になれる。

「MISAMOの3人はとびきりの夢を掴んだシンデレラです。そんな彼女らにダサい歌を歌わせ、ダサいディレクションで、紅白の客寄せパンダにする。そんなの、誰得なんですか。」

言うまでもなくショービジネスは資本主義社会の一部だ。問われるのはその質よりも、どれくらい売れるのか、である。事実、MISAMOが今年7月26日にリリースした1stミニ・アルバム『Masterpiece』はビルボードの総合アルバム・チャートで1位を獲得。2023年、女性アーティストの初週売上として最高記録をマークした。

しかし日本の可愛く綺麗なアイドルブームが過ぎ、芸の研鑽を重視するK-POPがブーム全盛を迎える今、歌とダンスの世界に足を踏み入れる若者の裾野は広い。MISAMOがそんな彼ら彼女らの熱狂に冷水を浴びせる存在になってしまっているのだとしたら、長期的な視点では問題と言う他ない。

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「僕は完全にTWICE直撃世代なのでこんなこと言いたくないんですが、TWICEにとってもマイナス。K-POPにとってもマイナス以外の何物でもないでしょうね」

A氏は寂しそうな顔で、そうつぶやいた。

 

文/環よう
写真/MISAMO「Masterpiece」

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