冬季五輪の白けムードの正体
2026年2月。いよいよミラノ・コルティナ冬季五輪が開幕した。日本人のオリンピック好きはよく知られており、いつもなら街中に五輪マークがあふれ、テレビをつければ連日、「頑張れ!ニッポン」のエールが連呼されている。
だが、今回のオリンピックに関して言えば、日本ではどこか冷めた空気が漂っている。五輪を盛り上げようとするオールドメディアの大騒ぎはどこか空々しく、ネット界隈でもそれなりに話題には上るものの、一方では「え、いつの間に始まってたの?」といった反応も少なくなかった。
盛り上がりに欠ける理由は幾つもある。まずタイミングの悪さだ。本来なら五輪開幕の気運が盛り上がるべき時期に、高市首相が電撃解散を仕掛けたおかげで、メディアは選挙報道に時間を割かざるを得なかった。
加えて、視聴環境も劣悪だ。イタリアと日本の時差は冬時間で8時間。主要種目の決勝が行われるのは日本時間の深夜3時や早朝となる。ただでさえ物価高と低賃金に喘ぐ日本国民に、睡眠時間を削ってまでテレビ観戦をする余裕はないだろう。
さらに致命的なのが「絶対的スターの不在」だ。確かに日本選手にもメダル候補はいるのだが、かつての羽生結弦や浅田真央のような国民的スターは見当たらない。
「これはウィンタースポーツ全般に言えることですが、もともと競技人口が少ないため、ファンも圧倒的に少ないんです。最もメジャーなスキー、スノボですら、レジャーとして楽しむ一般人の数は最盛期に比べて8割近くも減っていますからね」(スポーツジャーナリスト)
そんな白けムードを助長するように、開幕前から流れてくるニュースも気が滅入るような内幕ばかりだった。国内で最も話題になったのは日本ボブスレー連盟の事務的ミスによる五輪出場枠の消滅というニュース。選手が血の滲むような思いで海外を転戦して獲得したポイントが、連盟職員の「ルール変更のメールを見落とした」というミスですべて白紙になってしまった。もはやコントのような組織の無能ぶりだが、これが多額の血税を投入して運営されている競技団体の実態なのだ。
開催地のイタリアでも、五輪に対する批判の声は少なくない。地球温暖化の影響で会場となる山々には天然の雪が全く足りておらず、組織委員会は膨大なエネルギーを使い、300万立方メートル以上という気が遠くなるような量の「人工雪」を機械でぶちまけている。これで「環境に優しい五輪」や「SDGs」といったスローガンを掲げているのだから失笑モノだ。
また大会前から現地メディアが警鐘を鳴らし続けているのが、運営の背後にイタリアンマフィアがいるのではないかという疑惑だ。
