どこがFラン大学かを考える指針の一つは人気です。Fラン大学は、その大学を卒業することで得られる社会的メリットが低いと考えられているので、当然学生からの人気は少ないのが一般的です。そして少子化の今、Fラン大学を受験する学生はどんどん減っていき、経営は厳しくなっていきます。
その意味で、千葉県銚子市にある加計学園グループの千葉科学大学はそのいい例でしょう。同大学は、定員割れが続いており、今年、収容定員に対する充足率は今年67%に留まる有様。10月、加計学園が千葉科学大学の公立大学法人化を要請したと銚子市市長が明らかにしたことからも、経営はだいぶ厳しい状況にあると見て差し支えないでしょう。
愛国保守派は「Fラン大学を潰すな!」と主張すべし
岡山理科大学の獣医学部新設に安倍元首相の意向が働いたか否かは別として、安倍元首相と深い関係にある加計氏が運営する加計学園グループにとって、「Fラン大学を潰せ!」という声が高まったら死活問題なのは言うまでもありません。安倍首相が健在であれば、厚い友情から、「Fラン大学は存在意義なし」などという心ない声に対しても、Fラン大学ならではの重要性を説いてくれたことでしょう。自身の、首相にしては微妙な学歴に対してリベラル左翼民から心無い揶揄をされることも多かった安倍元首相ですから、偏差値だけでは片付けられない高等教育の重要性についても一家言あるに違いありません。
「Fラン大学を潰せ!」という主張は、戦後日本において最も偉大な宰相である安倍元首相の盟友を高等教育の場から切り捨てることであり、安倍元首相への裏切りです。安倍元首相が今は亡き人であるからといって、安倍元首相の意に沿わない主張を堂々とするなんて、冒頭で書いたように、恥知らずと言われても仕方ありません。天国の安倍元首相に恥ずかしくない振る舞いをしたい愛国保守の方々は、「大学無償化賛成!」「Fラン大学を潰すな!」と主張するべきなのです。そうすることが、長きに渡って日本を導いてくれた安倍元首相への恩返しとなるのです。
文/鈴木チチロー