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【大晦日のイベントをキャンセル】【『首』『ゴジラ-1.0』がつまらない】【プロレスという言葉】:箕輪厚介「今月これにムカついた」 連載9

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当時、武将たちの間で同性愛が当たり前だったことを描くのは良いが、その描写を頻繁に出すことが映画の面白さにまったくプラスになっていない気がした。

自分が北野映画に期待するのは、圧倒的な暴力と虚無、無味乾燥な感じのなかで蠢く人間の欲望なんだろうな。

そういうクールな感じが格好良かったけれど、今回の『首」はウェットな部分やコメディが多くて、本来の北野映画にある暴力性が薄れてしまった気がする。

山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』も微妙。なんであんなに絶賛されるんだろうって思うぐらいの内容だった。あの出来すぎたストーリーで感動する人の気持ちがわからないな。

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プロレスという言葉

立憲民主党の塩村あやか議員が「アンチのプロレス芸」って言葉を使って、プロレスラーやプロレス団体からの抗議を受けて、謝罪に追い込まれていたが、プロレス業界が公式に抗議するのが意味がわからない。

プロレスなんて一般的な慣用句なんだし、多くの人に親しまれてこそプロレス。わざわざ、怖がらせるようなことをしてどういうつもりなんだろうか。

プロレスっていろんな人のいろんな解釈で盛り上がってきた世界なんだから、そんなにピリピリしなくていい。

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『週刊ファイト』の編集長だった井上義啓さんはプロレスのことを「底が丸見えの底なし沼」と表現したけれど、元々そういうものなんだから、「プロレスは真剣勝負だからやめてください」とか、業界側が公式に抗議するのは超ダサいなと思った。

そういえば、この連載でたびたび言及してた三浦瑠麗さんともずいぶん会っていない。元気かな。久々に会いたくなってきたので、この連載を読んだら、一度連絡ください。待ってます。

 

イラスト/中学生・永字八法
初出/実話BUNKAタブー2024年3月号

PROFILE:
箕輪厚介(みのわ・こうすけ)
1985年東京都生まれ、早稲田大学卒。2010年双葉社に入社。広告営業などに携わった後、編集部へ。『たった一人の熱狂』見城徹/『逆転の仕事論』堀江貴文などを手がける。2015年幻冬舎に入社、書籍レーベル「NewsPicksBook」を立ち上げ、編集長に就任。『多動力』堀江貴文、『日本再興戦略』落合陽一、2019年に一番売れたビジネス書『メモの魔力』前田裕二など次々とベストセラーを手がける。自著『死ぬこと以外かすり傷』は14万部を突破。クラウドファンディングにて1000万円を集め、雑誌『サウナランド』創刊。様々なブランドとコラボレーションをおこなったり、各地でサウナランドフェスを開催。2021年のSaunner of the Yearを受賞。

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