346回「参政党の躍進」のようにこれら全てについて言及しているものも多いため、被っている場合も多い。政治的な事柄が陰謀論やデマと密接な関わりを持っているのが日本の現状である。特に排外的感情をかきたてるようなデマや陰謀論は盛んになっており、へずまりゅうが鹿(これも表面上はともかく実態は反中感情に訴えるものであったが)から露骨な排外デマにシフトしていることでもわかるように、ビジネスチャンスを求めて多くの扇動家が参入している。どこそこのケバブが安いというだけの投稿に攻撃的な排外主義丸出しのコメントがついているのを見かける世の中は本当にうんざりするのである。
石丸伸二の人気が急激に失墜していったことも思いだされる。思いだされると書いてしまったが、実際のところ、現状では本当に過去の人だ。
あと、参政党と立花孝志についての言及が多いのにも気づかされるし、立花の話はまだまだ来年も書くことになりそうだ。
それ以外だとネット上で話題になっていた事柄を扱ったのが13本。
映画、音楽、漫画、小説などに触れたものが10本。オジーの訃報はショックだった。
アイドル関係が4本。
読者の中には「自分でカウントしてみたけど数字があわなくね?」という人もいると思うが、それはテーマ的に複数にわたっていることでそれぞれの項目で被ってカウントしていたり、その事柄をどうとらえていたかが私と読者の間に違いがあったということだと思う。
社会的な状況の反映で楽しくないことに触れることも多かった一年だが、それでも、326回「自分が今通っているアイドルの曲は『楽曲派アイドル・ガイドブック ももクロ以降のアイドルソング再考』には載っていない」、343回「泉谷しげるの描き下ろし漫画『ローリングサンダー』」、360回「ニュー・ウェイヴ私的重要盤10選」、363回「『ばけばけ』には出てこなそうな小泉八雲の話」、369回「『クローズ』『WORST』の続編が!」あたりが何も考えずに趣味的なことを書くことができて楽しかった。
アイドルや俳優、ミュージシャンなどの実在の人間推す場合、人間である以上は間違いを犯す可能性は常にあるわけで、推しを神聖視すること、推しの無謬化に対して疑問を抱いている。こうやって今年の原稿を読み返すと、政治の推し活化における最大の問題点はここにあるわけで、自分がそこに危機感を抱いているのがわかるし、自分が推すような人は政治家に不向きなので本当に政治家になって欲しくないものである。
