365回 初恋サイダー
今回のテーマは「初恋サイダー」である。
「なんで?」と戸惑われた人も多いかもしれないが、言うまでもなく編集氏の要望である。ちなみに編集氏は気付いたらハロオタになっていて、隙あらばハロプロ関連の話題をコラムのテーマにさせようとこちらに振ってくる。
「初恋サイダー」といっても何のことやらわからない人もいるかも知れない。
「初恋サイダー」はハロー!プロジェクトのアイドル・Buono!(2017年5月活動終了)の2012年1月にリリースされた13枚目のシングルに収録されていた曲で彼女たちの代表曲の一つ。事務所やレコード会社の壁を越え多くのメジャーアイドルが出演した『指原莉乃プロデュース 第一回ゆび祭り~アイドル臨時総会~』(2012年6月25日)での名演は当時多くのアイドルオタクに言及され、ハロオタ以外のアイドルオタクのBuono!の評価を決定的にあげる役割を果たした曲であり、多くの地下アイドル・地底アイドルがライブでカヴァーしている曲でもある。
Buono!は、2007年にBerryz工房の嗣永桃子と夏焼雅と℃-uteの鈴木愛理というメンバーで結成されたグループ。ハロプロのアイドルであるが、2014年10月までハロプロの総合プロデューサーであったつんく♂がプロデュースを担当せず、プロデューサーとして事務所の幹部である滝川洋の名前があげられていた。楽曲制作にハロプロ外部からの人材が多く関わったロックサウンド主体のユニットという、ハロプロ内スーパーユニットでありながら、ハロプロの王道とは違う方向性を持つグループだった。
いくら編集氏がハロオタだからといって何もないのに突然「初恋サイダー」をテーマにしようと言い出すわけがない。理由はちゃんとある。
日本テレビ系列で11月13日に放送される『ベストヒット歌謡祭2025』で、井上和(乃木坂46)、吉川ひより(超ときめき▼宣伝部)、佐々木舞香(=LOVE)、櫻井優衣(FRUITS ZIPPER)、TSUZUMI(ME:I)という別事務所のアイドルによる「初恋サイダー」のカヴァーが披露されることが発表され、SNS上で「初恋サイダー」に関する様々な意見がハロオタ中心に投稿され、また、鈴木愛理が11月12日にX上で、
Buono!時代、なかなかテレビでこの曲を歌唱する機会がなかったので、こうして令和になった今、歌番組で歌ってくださるのはとても嬉しいです
色々な気持ちがあると思いますが!!歌ってくれることに、曲がまた知ってもらえることに感謝してみんなで盛りあがろうね
(私もでたいぞ!!!!笑)
と投稿するということがあった。
放送前から拒絶を表明するような一部のハロオタが悪目立ちしていた印象がある。
放送後は一人の参加メンバーのオタクが他のメンバーの容姿を下げるような発言をしたとか、音程を外したメンバーをディスるなど、ハロオタ以外のオタクを中心としたネガティブな反応が若干見受けられたものの、Buono!のファンである櫻井優衣が嗣永桃子の代名詞的アクションであるマイクを持つ手の小指を立てる仕草を再現、ももちリスペクトであると好評だったり、そこまで荒れている印象はない(アイドル嫌いの人によるアイドル叩きはまた別の話で論外)。
