「坊っちゃん団子」に関しては、漱石が実際に通っていた店が開発した商品なので、そのネーミングも理解できるのだが、あれだけ悪口書かれているのに市の観光につかおうとする気が知れない。ちなみに編集氏は松山の人でずっと疑問に思っていたのだろう。そういう人も他にもいるのではないか。ちなみに私は中高と松山の学校の寮にいたのですが、いい思い出は基本ないです。
本当に原典に当たっていればああいう使い方をしないはずと、私も若いころに思っていたが、よく考えると観光協会とかが内容を紹介したり引用したりして文章をだしているのだから、その担当は少なくとも読んでいるし、その周囲だって内容を知るだろう。
あれはわかっててやっているのではないかと今では思っている。
実際に『坊っちゃん』を読んでいる人を対象にやっているのではなく、「有名な『坊っちゃん』って松山が舞台なんでしょ」とか「『坊っちゃん』ってなんか有名な夏目漱石の書いた有名なやつでしょ」くらいの人間をターゲットに絞って、知名度だけを利用しようとした戦略である可能性を考えるようになった。
本気で内容知らない人もいるだろうが、あれが松山に対する悪口本だと知ったうえで意に介さず利用している人も多くいると考えたほうが自然だろう。さすがに地元について書いた本の内容に全く興味を示さない人ばかりなのは不自然だ。
知らないのではなく、知った上でたくましく利用しているのではないか。悪口とかどうでもいいから、実利に結びつけばいいというバイタリティの表れではないか。
漱石が苦手だったところって、そういうところでもあったのではないかとも思うが。
『坊っちゃん』に関しては、原典にあたっていても、内容を気にせずに自分の都合のいいような使い方をする人がいるという方に近いのではないだろうか。ほっかほっか亭の件とはまた違う、原典にあたれという問題ではない話だと思う。
それはそうなのだが、私は心の狭い人間なので、自分たちの悪口が書いてある本を持ち上げて利用するのは普通に不思議だと未だに思うのではある。
