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統一教会の天敵 鈴木エイトとは何者なのか【インタビュー】

統一教会の天敵 鈴木エイトとは何者なのか インタビュー
インタビュー社会
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旧統一教会にアポなし取材

今から9年前、旧統一教会の名を隠して信者獲得をおこなっているとされるある施設に、鈴木エイトがアポなし取材を試みる動画(やや日刊カルト新聞TV)がある。

「ここは統一教会の施設かどうか確認しにきたんです」
鈴木エイトとスタッフが突然、統一教会の偽装施設を訪れた。
今より髪が長く、ジーパンに黒のジャンパー、GLAYのTAKUROみたいだ(かっこいい!)。
「こちらは統一教会の施設ですよね」
女性信者らしき人物が出て来る。
「いえ違います」
「信者さんではないんですか?」
「違います。すいません、どういう内容でやっているのかわかりませんけど、どういう目的で来られてますか?」
「ここが統一教会の施設かどうか調べてるんですが」
「調べてどうするんですか?」
「報道しますよ」
「なんで報道するんですか」
「ここは統一教会ですね」
「違いますけど」
「街頭勧誘しているとき会ったことありましたよね」
「ないですよ。(勧誘は)してませんし」
「ここに誘い込んでますよね。あの女性たちはここが統一教会の施設だと知ってるんですか」
「関心があるかたは、どうぞと言ってます」
「そのとき説明してます?」
「はい、してます」
鈴木エイト、ここで統一教会広報部に、この施設が統一教会の施設なのか、応対している女性2名が信者かどうか、確認しようと電話を入れる。
「あーもしもし、しんちゃん? エイトです」
この間も、女性2名とやりとりする。
「松濤の本部行ったことありますか?」と鈴木エイトの質問に女性が答える。
「渋谷に統一教会の本部があるのは知ってますよ」
「あ、知ってるんですね。統一教会の本部が渋谷にあるって知ってる人はあまりいないと思うんだけど」
「そうですか」
だめ押しで鈴木エイトが「(勧誘するとき)統一教会のことは言ってないですよね」と問うと――。
「説明するときはきちんと説明しますから」
「イマイが行く」に負けず劣らずのしつこい質問に、女性がつい本当のことを漏らしてしまった。

「あのときは突撃ユーチューバーっぽいですね」

鈴木エイトが笑った。

「偽装勧誘を阻止するとき、“お前ら、やめろ!”って言うやり方は好きじゃなかった。信者とコミュニケーションとって、まず(偽装勧誘を)やめさせて、(信者に)捕まっている人は解放して、信者と話し込むようにしました。コミュニケーションのとれる信者と話し合うと、脱会してから僕に連絡してくれたりするんですよ。そういう人間関係が今に役立っています」

鈴木エイトの継続的な追及を、旧統一教会が問題視した。

「指名手配されたんです。嫌われてましたね、教会からは」

幕張メッセでおこなわれた旧統一教会のイベントに潜入しようと髪の毛をオールバックに変装して、交流のある信者からチケットをもらうはずが、警戒されたのかチケットをもらえず、次の手段を考えていたら、たまたま前を歩く信者がチケットを落としたので、拾って会場に入ろうとしたら、バレた。

「変装したのを信者から笑われました。僕からイベント会場の中が見られないように暗幕が張られたり。2011年には、地方から内部告発があって、僕のところに“こんなのが回ってきました”って、指名手配写真が送られてきたんです。僕が写ってる写真なんだけど、不細工なんですよ。“写真があまりにヒドいので差し替えてくれ”って、統一教会の広報に連絡入れて、写真を変えてもらったんです。身長も“185センチ”って書いてあって、実際はそんなにないから、“180センチ”に書き換えてもらいました」

鈴木エイトのごく近しいところにも、信者がいるという。

本人はテレビで見るのと同じように、肩に力の入らない、飄々とした好人物である。

「正義というのは人によって違うし、立場によっても違うから、僕から押しつけたことがないんです。自分の中でこれはおかしいな、と感じたことが、(取材・執筆)のモチベーションになっていますね。彼ら(信者)のメンタリティを知って、より深く入っていったら、だんだん政治家との関係が見えてきました。カルト(教団)より政治家のほうがひどい。信者を使うだけ使っておいてポイ捨てですから。カルト団体が搾取している信者をさらに政治家が搾取している。ひどい」

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