歩行者も自転車もクルマも安心できる方法
大体欧米諸国では明確な自転車レーンや自転車道が整備され、中心街にクルマが入れない都市も多いといいます。日本ではそのような整備がなされている道路は滅多になく、自転車が車道において走ることを許されているスペースはごくごくわずかです。そんな環境の中で、ビュンビュン飛ばすクルマの恐怖に怯えながら車道の隅っこを、ビクビクしながら走らないといけないのは、とても酷ではないでしょうか。
歩道を走ってはいけないのに、自転車がそれでも歩道を走らざるを得ないのは、車道を走っていたら自身が危険だからです。歩道を走っている自転車がいる責任は根本はクルマの危ない運転にあるし、歩道で自転車が歩行者を轢く事故が起きてしまうのも、根本はクルマの我が物顔の運転にあります。
そこで提案ですが、片側二車線以上ある道路においては、歩道寄りの車線は自転車や電動モビリティ専用レーンにするのはどうでしょう。歩行者、自転車(と電動モビリティ)、クルマの三者がそれぞれ明確に別の道を移動することとなり、三者の皆が安心して運転できるようになるわけです。「自転車が危ない」「クルマが危ない」と結論の出ない責任のなすりつけを終わらせるにはそれしかないのではないでしょうか。
最後にツイッターで見かけた、ドライバーの立場から「自転車が危ない」と書いている人たちの主張を紹介して、ついでにその主張への感想を列記します。
「自転車は免許制にしてほしい」
↓
であれば自転車よりも遥かに危ないクルマの免許は半年に一回実技含めて更新する制度にしたらどうでしょう。
「一番怖いのは夜に黒い服の自転車」
↓
スピード出しすぎでは。
「ドライバー側としては、案外自転車が見えていないケースが多い」
↓
一層気をつけてください。
「バカな自転車がはみ出し」
↓
自転車に用意されているスペースって車道のほんの端っこですからね。
「自転車にある程度の規制をかける道交法、施行して頂きたい」
↓
クルマにももっと規制をかけましょう。
「自転車もトラックに劣らず怖いです」
↓
自転車よりトラックのほうが怖いと思います。
「子供を前後ろに乗せたり、車道でもすり抜けていく人達。危ないです」
↓
自分の運転より、子供を乗せた自転車のほうに責任をなすりつけるメンタル、クルマという本来とても危険な乗り物を運転するのに向いてないのでは。
「無自覚な自転車運転は高速道路の危険運転よりも危険」
↓
「高速道路の危険運転よりも危険」!! マジすか。
「僕なんかは、あおり運転や危険ドライバーより、信号、優先道路関係無しに横切ったりするおばさん自転車の方がよっぽど怖いです」
↓
どーう考えてもあおり運転や危険ドライバーのほうが危険でしょう。そもそもスピード制限守ってますか。
文/田崎寿司郎