朝日新聞による「たまにはウナギも食べたいぞ」というタイトルの記事が批判を浴びています。この記事は生活保護受給者のデモを取り上げる、一見、生活保護受給者に寄り添う内容ではありますが、これによって生活保護受給者に批判の矛先が向くのを想定していなかったとは思えません。朝日新聞は弱者の味方と見せかけつつあえて弱者の反感を煽る、そんな弱者の敵なのではないでしょうか。
「たまにはウナギも食べたいぞ」というタイトル
10月19日、朝日新聞デジタルから、
〈京都で生存権を求めるデモ「たまにはウナギも食べたいぞ」〉
と題した記事が公開されました。京都市で行われた「生存権を求める京都デモ」の様子を伝えつつ、デモに参加した方の話を掲載。生活保護バッシングへの危惧も書かれていました。
朝日新聞といえば、全国紙の中でもリベラル的な視点で弱者に寄り添う新聞であるとされています。この記事も、生活保護受給者に寄り添う視点で書かれてはいます。しかし、この記事が、読んだ人が生活保護受給者に寄り添う気持ちになる内容かというと、残念ながらそうではありません。
記事によれば、デモにおいて「たまには旅行に行きたいぞ」「たまにはオシャレもしたいぞ」「たまにはウナギも食べたいぞ」との主張があったといいます。なので、記事のタイトルに「たまにはウナギも食べたいぞ」と入っているのは間違いではないのでしょう。しかし、記事を読んだ人やそのタイトルを見た人の大半は、「生活保護を受けているのにウナギや旅行を望むなんて分不相応もいいとこだ」と思うのではないでしょうか。