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「この漫画の死に描写がとんでもない」劇画狼のTOP3

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漫画好きの識者の方々に、思い入れのある死に描写を挙げてもらった!

PROFILE:
劇画狼(げきがうるふ)
特殊出版レーベル・おおかみ書房代表。プロ作家の単行本未収録作品の書籍化や書評、イベント司会、原画展企画などを行う。
X:@gekigavvolf

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「おっ、本日の最高功労者のご登場だ」

「死に描写」ベスト3ということで、初めて読んでからずっと「なぜあんなことに…」と思い続けている3人を紹介。

まずは楳図かずお『14歳』より、第4章に登場したチベットの少女メイファンだ。ある日突然、チベットの空に巨大な穴が開き、すべてのものを溶かし始めた。穴は放射能の塊で、それに触れると全身がドロドロに溶けて死んでしまう。山頂近くにすんでいたメイファンの家族たちも必死に逃げ始めるが、親も兄弟たちも次々死んでいってしまう。最後に残ったメイファンと兄フーカンだが、峠の頂上がすでに空に飲み込まれており進むことができない。穴の外には空気がないため、息を止めて一気に真空帯を抜けて下山しようとする2人だがメイファンの息が途切れてしまう。絶体絶命のピンチにフーカンは己の命を顧みずメイファンに口移しで酸素を送り、後を託して笑顔で倒れていった。1人残ったメイファンは必死に下山し、近隣の住民に助けを求める。一命をとりとめたメイファンは「おかあさま、おかげでメイファンは助かりました、ありがとう」と母を思い出しながらドロドロに溶けて死んでいった。なぜ。連載当時から30年ずっと、「フーカンがすべてを賭けて救ってくれた命が、なぜこんなことになってしまうのか」と思い続けている。

「死に描写がとんでもない」というよりは「死に描写を台無しにされた」のが、『闘将!!拉麵男』に登場するフーヨーハイだ。彼はその正確無比な攻撃でファイティング・マシーンの異名を取っている猛者だが、その勝利を盤石なものにするため、玉王より「奇跡の箱(ミラクル・ボックス)」を授かり装着する。ミラクル・ボックスは今でいう高性能AIで、これにラーメンマンの情報を読み込ませることによりすべての行動を予測できるようになった。ラーメンマンの攻撃を完封し有利に戦いを進めるフーヨーハイであったが、最後はシューマイが崖から落とした岩石に気を取られ、心突岩砕脚を受けて敗北。対戦相手へのリスペクトも感じられる爽やかな表情で、「次はミラクル・ボックスなしで闘おうぜ」と言い残して死んでいった。ラーメンマンはその生きざまに敬意を表し、その場で墓を作って弔うこととなったが、ここに戻ってきたシューマイに対してラーメンマンが「おっ、本日の最高功労者のご登場だ」と、昭和のおもんないオッサンが言いそうなことを言って空に笑い声が響く異様に軽い幕引きとなり、なぜこんなことになったのか40年考え続けている。

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