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ryuchell:サムソン高橋「ハッテン場から愛をこめて」連載3

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りゅうちぇる時代の彼は、好感度が高かった。真っ直ぐで純粋であり、お茶目でありながらもクレバーなところが理由だろうが、オカマキャラでありながらpecoという女性の恋人がいるノンケという点が一番大きかったのだろう。その好感度は子供ができて家庭として完成されたときに頂点になった。本人たちはそんなことミリ単位も思ってなかっただろうが、家父長主義や昔ながらの家庭という概念が彼らの好感度の裏にあったことは確かだ。統一教会がしぶといのも無理はない。

よって、バッシングが苛烈を極めたのも許せはしないが理解はできるのである。それは、時期を前後して女性化が進んだ氷川きよしへの生温い視線と比べると明らかだ。

バッシングが原因か、噂される女性ホルモンの副作用か、自ら命を絶った理由はわからない。本人にもわからないのではないだろうか。しかし私の頭の中では、「昔ながらの日本」というものに燃やされてしまった性別を自由に変える美しい熱帯魚が浮かんでしまうのである。

 

PROFILE:
サムソン高橋(さむそん・たかはし)
鳥取県出身。ゲイ雑誌『SAMSON』 編集部で編集者およびライターとして勤務し、同社の『SAMSON ViDEO』も制作。2002年に退社。その後はフリーライターとして活動。能町みね子と同棲生活をしている。主な著書に、『世界一周ホモのたび』(ぶんか社)シリーズ。
twitter:@samsontakahashi

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