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42本目・『人造人間キカイダー』:杉作J太郎のDVDレンタル屋の棚に残したい100本の映画…連載69

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機械で構成されている人造人間がどこまで人間にせまれるか。

こころの問題もある。

が、本作で主題としてずーっと丁寧に展開されるのはロボットと人間の恋愛である。

ロボットはキカイダー。演ずるは伴大介。

人間は超かわいい、いま見てもちょっとこのかわいさはない水の江じゅん。

水の江じゅんが演じるのは光明寺ミツ子。キカイダーを作った博士の娘だ。キカイダーは身を粉にして悪と戦うのでよく故障する。そのたびにミツ子が修理をする。致命的と思える故障もポケットラジオの部品を使ったりして治してしまう。こころやさしき才女なのだ。

そのミツ子はいつしかキカイダーを好きになる。愛するようになる。恋に苦しみ、キカイダーがほかの女性と仲良くしてるとジェラシーに身もだえる。

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いま、世界にはいろいろな恋愛のかたちがある。

どんな恋愛があってもいいと私は思っている。

いちいち騒いだり、スキャンダル的にとりあげるやつも相変わらずいるが、私は恋愛する側になりたい。

まだ独身なのであとがない。それかもう機械になってチャンスを待つという手もあるか。

『人造人間キカイダー』(1972~1973年/NET、東映)
出演/伴大介、水の江じゅん、植田峻、神谷政浩、進千賀子、林ゆたか、坂口徹、水上竜子、藤江リカ、藤山律子、松谷紀代子、太宰久雄、菊容子、吉岡ゆり、平松慎吾、北原義郎、青木洋子、宇南山宏、関戸純方、杉義一、轟謙二、入江正徳、穂積隆信、松沢のの、ラッキーセブン、潮建児、高毬子、陶隆、大前均、多々良純、岡部政明(ナレーター)、真山譲次、松木聖、松木路子、伊豆肇、安藤三男
原作/石森章太郎
企画/平山亨、吉川進
NETプロデューサー/宮崎慎一
脚本/伊上勝、長坂秀佳、押川国秋、島津昇弌、島田真之、渡辺亮徳、ほか
撮影/猪熊雅太郎、相原義晴
スタントマン/金田治、高橋健二
オートバイスタントマン/室町健三
オートバイ製作/カワサキオートバイ販売
特撮/特撮研究所
技斗/三島一夫
音楽/渡辺宙明
監督/北村秀敏、畠山豊彦、永野靖忠

<隔週金曜日掲載>
画像/上記作品Blu-ray BOX

PROFILE:
杉作J太郎(すぎさく・じぇいたろう)
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める(男の墓場改め)狼の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
twitter:@OTOKONOHAKABA

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