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ジャンボタニシ農法と参政党:ロマン優光連載281

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いいことずくめのようだが、これを実践するのは難しく、熟練の技術が必要だという。有機農法を志向する新規就農者が技術もないのにこれをやろうとしても成果をあげるのは難しいだろう。

元からスクミリンゴガイが発生している田んぼで「ジャンボタニシ農法」に挑戦し、それが失敗に終わっても本人だけの問題といえばそういう話ではある。しかし、特にスクミリンゴガイがいないような地域で、わざわざスクミリンゴガイを持ち込んで田んぼに投げ入れている人がX(旧Twitter)上で報告されおり、そうなると地域全体に波及する問題になってくる。「裏ガネをバラ撒くのも困るが、ジャンボタニシをバラ撒くのも困りものだよ」みたいな気が利いたふうなことを言いたい人もいるだろうが、そんなこと言ってる場合ではないし、そもそもそんな言い回し別に気が利いていない。

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繁殖力の強いスクミリンゴガイがよその田んぼに入りこんで増えれば、その田んぼの稲に被害が出てしまう。迷惑どころの話ではない。地域の農家にとっては死活問題だ。

そもそも、地域の生態系を破壊してしまう危険な外来種として駆除の対象となっている生物を意図的にバラ巻こうというのがおかしいのだ。生態系保全に対する社会意識は時代と共に高まっているのだが、それを無視して時代に逆行する行為でしかない。今もスクミリンゴガイを駆除するために頑張ってる地域があるのに、わざわざバラ撒いて繁殖させようとするのは本気で理解しがたい。理解できないのは動機ではなく、なぜそんなに杜撰で考えがないのかということなので、わざわざ動機を教えてくれなくてもかまわないです。

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当然ながら新規就農者によるスクミリンゴガイのバラ撒きが発覚した地域の農業従事者をはじめ、多くの人が批判しているわけだが、「ジャンボタニシ農法」を推奨している重松氏は全く意に介せず、X(旧Twitter)上で

最近、アンチがジャンボタニシ農法を馬鹿のしてるらしい。 我が家は40年以上ジャンボタニシ活用して無農薬米作ってる。地域ぐるみでJA福岡市が指導しました。 参政党なんかできるずーっと前の話です。全国でやったらいいのに…

と発言。(JA福岡市は公式に「ジャンボタニシ農法」を推奨した事実はないと否定。あくまでスクミリンゴガイ防除の一貫として96年頃から「ジャンボタニシを活用した除草」に取り組んできたが、スクミリンゴガイを水田に放つことや、スクミリンゴガイを活用した除草を推奨している事実はないとしている)

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