PR
PR

ジャンボタニシ農法と参政党:ロマン優光連載281

連載
連載
PR
PR
PR
PR

281回 ジャンボタニシ農法と参政党

農林水産省がジャンボタニシ放飼を止めるように訴えている。正式の名称はスクミリンゴガイ、俗にジャンボタニシと言われているが見た目が似てるだけでタニシとは異なる種類の南アメリカ産の外来種である。ジャンボタニシという呼び方はタニシの牧歌的なイメージにミスリードしそうなので、ホリエモンではなく堀江貴文と、ひろゆきではなく西村博之と書くように、本稿では基本的にはジャンボタニシではなくスクミリンゴガイと書くようにする。

日本に80年代初頭に持ち込まれ食用として各地で養殖されていたが、需要が乏しく採算がとれないため廃れ、スクミリンゴガイは破棄された。破棄されたものや養殖場から逃げ出した個体が野生化し繁殖、分布を広げ、84年には有害動物に指定されている。

田植え直後の稲を食べるため、稲作農家の天敵ともいえる害虫であり、卵には毒性があって天敵に食べられることがなく繁殖力も強い。スクミリンゴガイによる稲作農家への被害は大きい。駆除するのもなかなか難しく、本当にやっかいな生物である。生態系被害防止外来種、日本の侵略的外来種ワースト100、世界の侵略的外来種ワースト100リスト選定種の一つだ。

PR

農林水産省が放飼をしないように呼び掛けているということは、それが今問題になっているということであり、そんなやっかいな生物を現在進行形で意図的にバラ撒いている人がいるということだ。

南部虎弾のお通夜にコロアキ乱入:ロマン優光連載276
ビートルズと「NewJeansおじさん」:ロマン優光連載259

ジャンボタニシ農法とは何なのか

40年前から地元で行われている有機農法であると参政党に所属する重松ゆうこ氏が推奨している「ジャンボタニシ農法」。X(旧Twitter)上では重松氏をはじめ、「ジャンボタニシ農法」を推奨する人が目立ちだし、実際に田んぼにスクミリンゴガイを投入している人がいるという報告もある。それをうけての農林水産省の声明だ。

「ジャンボタニシ農法」はスクミリンゴガイの駆除が上手くいかない地域で始まったもので、水がないところでは動かない、ある程度大きく成長した稲は食べない、稲以外の植物も食べる(そちらのほうを好む)という習性を利用して、田植え直後は田んぼに張る水を少なめにして雑草の芽を食べさせ、稲がある程度成長して食べられる恐れがなくなったころに水量を増やすというもので、除草剤を必要としないメリットはある。

タイトルとURLをコピーしました