「歌舞伎町というワードを使えば注目を浴びられるとわかっているからだろう。なかにはたった月1、2回のゴミ清掃をSNSにあげて満足してる団体だってある。だから団体の数だけ増えて現実の深刻な問題はなんにも減らないんや。俺はやらない善よりやる偽善ってタイプだから、そいつらがまったくの悪とは言わない。けど、キャッチーな社会問題だけをつまみ食いして炎上させる状態がよろしくないのはたしかや」
最後に、仁藤氏へのひとつの提言を寄せてもらった。
「俺は仁藤さんを叩きたいとはまったく思ってない。無駄に敵をつくることは俺の戦い方には反するからな。
彼女が何を目指していくのかはわからないが、世間に認められるにはやはり本分に立ち返って、性的に搾取される女性を本当の意味で救うにはどうしたらいいか、見つめ直したほうがいい。そういうコを救うなら、ソープの一斉撤退でも掲げるくらい仕組みから変えなきゃあかんのに、自分の知名度を上げるばかりの活動ってどうなんだろうと思うよ。やってることには正当性があるから大手メディアは叩きにくい部分もあるかもしれないが、このままだといずれ排除される可能性もあるんちゃうか」
取材・文/田中慧
初出/実話BUNKAタブー2024年4月号