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米山隆一がひろゆきの大谷翔平賭博関与説に法的問題はないのか解説

社会
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度を越せば名誉毀損もありうる

法律の適用についての教科書的解説ならこれで終わりなのですが、現代のSNS社会においては、例えば「中国との関与が疑われる」「女性の影がある」のような「推測」として記載されたものであっても、それが事実として受け取られ、幅広く流布されて、結果言われた人の名誉を大きく毀損する結果になることは多々あります。

そういう言説の責任は、それを推測として述べた人にあるのか、それとも事実と誤信した人にあるのか悩ましい限りですが、意図的に紛らわしい言説を使ってインプレッションを稼ぎ、注目度を上げてSNSやマスコミでの自分の存在感を高める手法を取っている人がいることもまた、事実でしょう。

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私は、そういった手法を取ることは、何よりターゲットにされた人が名誉を棄損され大迷惑だし、更には社会全体の方向性を誤らせる危険もあるものなので、一定の影響力を持ち、メディアに取り上げられている者としての社会的責任を自覚する人なら、なるべく誤解されないような言い方・書き方をし、人々の耳目を集める為に敢えて紛らわしい言い方・書き方をすることは避けるべきだろうと思いますし、その「紛らわしさ」が度を越せば、推測として書いてあっても名誉毀損は成立しうるということになると思います。

ひろゆき氏のPost・言説の法的責任に対する私の意見は前述の通りですが、氏や、同様の言説を流布した「識者」「インフルエンサー」の方々のそれぞれが、彼らに求められる社会的責任を自覚しているか否かの判断は、読者の皆さんに委ねさせていただきたいと思います。

 

文/米山隆一
初出/実話BUNKAタブー2024年7月号

米山隆一

PROFILE:
米山隆一(よねやま・りゅういち)
1967年生まれ。新潟県出身。東京大学医学部卒業。独立行政法人放射線医学総合研究所、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、おおかた総合法律事務所代表弁護士などを経て、2016年10月に新潟県知事就任。2021年10月、衆議院議員選挙にて新潟5区で初当選。立憲民主党所属。
Twitter @RyuichiYoneyama

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