そうは言ったところで、彼を受け入れる人は受け入れるし、彼を受け入れない人は受け入れないわけで、都知事選直後に関してはそういた部分を知らずにイメージだけで支持していた人があれを知って離れることは多少あったかもしれないが、彼のそういった部分を問題と感じず評価し続けたり、それに疑問があっても変革者としての期待からトータルでは支持していく人も多いだろう。
実際のところ、石丸構文であれこれ言うよりも彼に関しては気にすべきところは他にある。安芸高田市議のY議員が石丸氏によって自分が彼を恫喝したと虚偽の内容をSNSで投稿され名誉が傷つけられたとして損害賠償を石丸氏と市に求めた裁判。選挙ポスター制作費未払い裁判。こういった裁判の行方やそこでの石丸氏の言動こそ気にしなければならないことだと思う。
前者の裁判は二審で石丸氏が敗訴、市は上告しないとしているが、石丸氏は最高裁に上告受理の申し立てをおり、最高裁の判断待ち。
後者の裁判は二審で石丸氏が敗訴後、石丸氏の上告を最高裁が棄却。石丸氏の全面敗訴が確定している。
自治体の長が市長という公の立場(石丸氏自身が市長という公の立場での発言であるとしたため市が被告になっている)で、その存在が証明できないような発言(多数が出席した意見交換会で起こったことにかかわらず、石丸氏以外に恫喝にあたるような発言を聞いたと証言する人間は市長派の議員を含めて誰もいなかった)をもとに他人をSNSで攻撃するのはどうなのだろう。
ポスター裁判に関しても判決文を読む限り、石丸氏側の主張は無理があるように感じる。メインの争点である業者が公金負担額の上限を知っていたかどうかという話はおいておいとも、請求金額自体がぼっているかのような主張は、さすがにどうかと思った。
そもそも、自治体の長がこんな裁判沙汰を短期間に抱えてしまうのが変である。
これから若干路線変更してメディアに出演する際には『グッド!モーニング』で見せたようなさわやかな顔を見せていくことも多くなる気がしているが、たとえそうなったとしても、彼の政治家としての資質への不安は私の中では消えないだろう。