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恒心教からのメール:ロマン優光連載308

連載
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近所の交番のお巡りさんの先導で所轄の警察署のサイバー犯罪担当の人が二人きて、メールをチェック、こういったメールがあちこちに大量に送られているというような話をされる。その際、「自分はこのような記事を書いていて、それが公開された直後からこういったメールが送られてくるようになった。これは自分を特定して狙った嫌がらせであり、仕事の妨害であり、そういった方面で何らかの罪状に問えるのではないか」という相談をしたところ、「あちこちにランダムにおくられているもので関係ありません」と言って、記事の内容に目を通すこともなく二人はさっさと帰っていったのだが、さすがに記事の内容と送られてくるようになったタイミングから因果関係が全くないというのは無理なのではないかと、未だに釈然としないままである。さすがに関係がないというのは変だろう。そういえば、その後、別に犯人がつかまったという報告はない。

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自分程度のレベルの人間でもこれくらいはあるのだから、自分よりもはるかに知名度の高い人、影響力の強い人のところにはもっと大変なことがあるのだろうなと思う。弁護士を通して到底事実とは言えない主張をし、こちらに理不尽な要求をしてきた人に対して、こちらも弁護士を通して対応したこともあった。よくわからない理由で向こうが要求を取り下げたので裁判にまではならなかったが、それでも非常に大変だった。実際に裁判になると、経済的にも時間的にも精神的にもかかる負担は計り知れない。自分はめんどくさいのでなかなか裁判まで踏み込む気がないのだが、そういった中で理不尽な誹謗中傷に対して裁判で勝ったり、勝利的和解までこぎつけた人は偉いと思う。

全般的に民事裁判というのは大変なものだが、裁判(誹謗中傷に関するものではないが)になっていて、訴状も受け取っているのに、訴状を受けとったという報告以外は全く何の対応もせずに(弁護士すら依頼してない)全てを無視、原告の主張が全面的に通ってスピード解決という例をSNS上で最近見てしまった。負けるような裁判ではなかったが、異例の速さで本当におどろいた。どう考えても相当なダメージを受けるのに、よくなんの対応もしないものだ。「相手がみんなそういう人だったら俺もすぐ裁判したいよ」と思う次第である。しかし、まあ、人間というのは計り知れないものである。

〈金曜連載〉
画像/いらすとや(パソコンを使う男性会社員のイラスト)。

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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
X:@punkuboizz

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