普通に読むと「なにかよくわからないが大変なことが韓国で起きて戒厳令がだされている。日本でも大変なことがおきる可能性があるので、戒厳令を日本でも出せるようにするために憲法改正で緊急事態条項を整備しよう」と言っているように理解することができる。戒厳令が出された際に「権力の暴走を止める装置」として緊急事態条項を整備しようという主旨であったと、後に馬場氏は説明したが、そういうふうにはなかなか思えない。
単に文章が下手なだけという可能性もある。ただ、事態の詳細もわからないうちから緊急事態条項の整備についていいだすのは、本当に緊急事態条項を成立させたいという想いが強いのだろうなとは思う。政治家なら、日本に与える影響とかもっと先に考えることがあるのではないかと思うし、何もわからないうちからこんな発言をするのは政治家として軽々るしすぎではないだろうか。
軽々しい発言というのは馬場氏によく見られるもの。立憲民主党に対する「日本には必要ない政党だ」「たたきつぶす」といった発言や「共産党はなくなったらいい政党」といった雑な他党批判(というか悪口)。2024年度衆議院選挙で自民大逆風のチャンスの中、自民党とは違うポイントをアピールすべきときに「(維新は)第2自民党でいい」と発言。吉村洋文大阪府知事が万博に反対する発言をしたコメンテーターに対して万博出禁発言をした際に「イッツ・オーサカ・ジョーク」とフォローになってないフォロー。女性候補予定者の名前を間違った際の「あまりにかわいいんで間違えた」発言。提案をしたり批判をするなら、論理が明確なしっかりとした文章ですべきだと思うし、色々と言わなくていいことを言って批判されることが多く、それによって党の選挙活動の足を引っ張っている部分がある人だ。今回の発言も、いつもの馬場氏らしい発言だなあ、とは思う。