324回 えっ、政策は?石丸伸二の新党設立
元広島県安芸高田市長で先の東京都知事選挙での人気でも注目を集めた石丸伸二氏。その石丸氏が立ち上げた自身が党首の地域政党「再生の道」が党としての政策を発表しないということで話題になっている。
「ここでは」と言っているので、会見の場では発表しないが今後発表するということかもしれない。一方、都知事選で石丸氏の参謀を務めた選挙プランナーの藤川晋之助氏によると、新党設立についての相談を受けた際に「政策ないです。政策はいらないんです」と伝えられたという。少なくとも新党結成を思いついた際には政策というものは必要ではないと思っていたということであるし、現在、党としての政策が実際に存在するとしても、政党にとってそれは重要でないという考えは基本的にあるのだろう。
石丸氏は「広く国民の政治参加を促す。そしてそれぞれの自治体の自主性、自立性を高める。最終的に地域活性化を進めていく」ということを新党結成の動機として発言しているが具体性がなく、それに具体的なビジョンを加えるのが政策というものだと思うのだが、それが見えてこない以上、ほんとに曖昧模糊としている。
政党なのに党としての政策を明記しないというのは、私にとっては考えつきもしないことで非常に驚いた。
一つの政治上の方向性をもとにそれに賛同した人が集まって、それを実現するために形成されるのが政党だと基本的に思っているのだが(もちろん単に人の縁で集まったような例外はあるだろう)、それがないとすれば何を目的に集まるのだろう。石丸氏のネームバリューの恩恵に預かろうとしたり、選挙戦での石丸氏の持つノウハウを得ることを目的に集まるということでしかないのではないか。