307回 サブカルとしてのヴィレヴァン
ヴィレッジヴァンガードについて語るポストを自分のX(旧Twitter)のTLで多く見かけるようになり、「一体、何事かな」と思っていたが、きっかけは東洋経済オンラインの『大量閉店「ヴィレヴァン」経営が犯した最大の失敗 山ほどある判断ミス、一番まずかったのはこれだ』という記事だった。
この記事がきっかけとなって、ヴィレヴァンについての想い出や思い入れを語ったり、「サブカル」という領域におけるヴィレヴァンが果たした役割について語る人が続出したということらしい。
記事中ではイオンモールに出店していく中でヴィレッジヴァンガードらしさが薄れたことが失敗だったように書かれているが、それは従来の路線のファンからは残念なことだろうが、サブカル情報のメインが紙媒体からネットに移ったことや、Amazonなどの発達によって従来ヴィレヴァンで売っていたようなものが家に居ながらにして購入するのが可能になったことでサブカル・デパートとしてのヴィレヴァンの意義が薄れ、イオンモールの中にあって違和感のないような一般的な路線、わかりやすい感じの雑貨屋として舵をきることで逆に企業としての延命がはかられているような気がする。
そういった記事の内容自体より、記事に対する人々の反応のほうが気になったし、「世代や住んでいた地域、本人の傾向によってヴィレッジヴァンガードというものに対する考えが違ってくるものだなあ」ということを強く感じた。