また、有機物を燃やした煙にはすべて発ガン性物質が含まれている。つまりタバコの煙同様、木炭の煙にも発ガン性物質が含まれているのである。タバコの副流煙を問題にする者がバーベキューをして楽しむなど、お笑いぐさでしかない。
有機物が炭化した焦げにも発ガン性物質は含まれる。バーベキューで「多少焦げていても大丈夫だよね」とか言って肉を食べている横でタバコを吸っていると、「副流煙、やめてくれる?」なんて文句を言うバカは鼻で笑ってやろう。
ただ、焦げたほうがマシで生はもっと危険なのが肉。
バーベキューシーズンである7月から9月の3カ月に年間食中毒者の4割も発生している。その主な原因は生肉の取り扱いだ。
生肉は調理直前まで冷やしておかなくては、細菌を増殖させてしまう。細菌が増えた生肉を箸で網に乗せる。その同じ箸で生野菜やフルーツを取り分けたり、そのまま口に運んだりすれば細菌が入って食中毒の危険が増すのは当然だ。
ある調査によると、肉を焼くときに使うトングや箸と、食べるときの箸を使い分けると答えた人は全体の5割程度だったという。
マツコ・デラックスがテレビ番組で「そもそもバーベキューをやる人って、頭悪い人たちだと思うのよ」と言っていたのだが、言い得て妙だ。「ホコリが付いたものは食べたくない」とも言っていたが、その通りであろう。炭の燃えかすが付いた生焼きの肉を「大丈夫、大丈夫!」と皿に取り分けられ、普段は料理などしたこともない素人の味付けのものが美味いわけがなく、一切、口にしたくないのに空気が悪くなるからと無理矢理食べてみると、案の定、クッソ不味いのに、それでも「うまーい!」とか言わざるを得ない状況。
これを修行と言わず、何が修行かっ!
「俺、これだけの人間を集めて楽しませることができるんだぜ!」などといった主催者の自尊心を満たす意味も強いバーベキューで味を求めるのは酷って話もあるかもしれないが……。
「ガスコンロにフライパンで調理すれば、家で作るみたいに美味くできるよ♪」
うん、ならば家でやれ!
「トイレがどこにもなかったり、あっても汚くて嫌」
だから、家でやれ!
「雨が降ると困るよね。あと、虫と日焼けが面倒」
家から出てくるな!
「でも、家だと隣があるから騒げないし……殺人事件とか、あったんでしょ?」
もう、バーベキュー自体、やるんじゃねーよ!
文/ダテクニヒコ