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ジャニーズ会見で井ノ原快彦に拍手喝采の異様さ

社会
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 最後に、会見を行った井ノ原氏と東山紀之氏は、確かに旧ジャニーズ事務所の代表としてその場におりましたが、性虐待に関して一切関係していないどころか、本人たちは9月の会見で否定していたものの、彼らが故ジャニー喜多川氏による性虐待を受けていた可能性がないとはいえない、被害者かもしれない立場でもあるからです。

そのため、会見を見ている我々は、会見を行う井ノ原氏らを、性虐待を起こした会社の代表という目ではなく、性虐待問題に巻き込まれてこの場に立たざるを得なくなった被害者という目で見ています。だからこそ、井ノ原氏の報道陣への苦言に拍手喝采してしまったのだと思います。井ノ原氏自身も、性虐待を起こした会社の代表というよりも、問題に巻き込まれてしまった被害者であるという思いが多少あったからこそ、ああいった発言が出たのかもしれません。

 しかし、当然ながら、芸能史上類を見ない性虐待に関する会見であるにも関わらず、追及が不十分であることが良しとされてしまうなどあってはならないことです。質問は「1人1問」というルールがあったそうですが、質問への答えが要領を得ないものだったり、論点をずらしたものだったりしたら、1人1問の質疑応答はなんの意味もなさないことになります。不祥事を起こした側が決めたルールに唯々諾々と従うことが本当に正しいことなのでしょうか。

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 しかも、会見時間は9月の1回目の時と比べて非常に短い時間でした。質問できる記者も限られ、これが今後生まれ変わろうとする会社の姿勢にはとても思えません。そんな姿勢でも、なぜだかまかり通ってしまうというのは、旧ジャニーズ側の、井ノ原氏らを矢面に立たせるという戦略が功を奏したからに他なりません。

1回目の会見では副社長を務めてきた白波瀬傑氏の会見不在を問う声がありましたが、今回はそれどころか元社長で代表取締役の藤島ジュリー景子氏すら不在。井ノ原氏が、藤島氏による自身もジャニー&メリーからの被害者であることを主張する手紙を代読する有様でした。

批判の矛先をジャニーズから望月記者に移す人々

 性虐待問題を起こした旧ジャニーズ側の決して誠実とはいえない会見の姿勢を問題視することなく、問題の矛先を報道陣に移す論調がありますが、的外れとしか言いようがありませんし、それを主張する言論人たちに関しては、みっともないと言うしかありません。

特に槍玉にあげられる望月記者は、記者として問題があるのは確かにその通りでしょう。望月記者の質問というか演説を聞いて好感を抱く人もあまりいないでしょう。しかし、劇薬のような望月記者でしか問いただせないことがあるのも事実。

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