ロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手が怪我で、今季投手としての登板がなくなることで、日本中に衝撃が走っている。今後の二刀流は難しいのでは? と危惧される一方、大谷選手をセーブして起用していた北海道日本ハムファイターズ栗山英樹前監督を絶賛する声も上がっている。しかし、それはおかしな話ではないだろうか。
エンゼルス批判の一方栗山監督賛美の声
ロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手に右肘の靭帯損傷が発覚し、今季の投手断念が決定。それだけでなく、手術が必要となる可能性もあり、今後の投手生命に関しても黄信号が灯っている。
そんな中、疲労や痙攣がありつつも大谷選手を二刀流で使い続けてきた所属球団のエンゼルスや監督が批判にさらされている。
一方、そんなエンゼルスと比べて、前所属先の北海道日本ハムファイターズで監督だった栗山英樹氏の、大谷選手をセーブをさせつつの起用法が絶賛されている。監督時代の「(大谷選手が)全力疾走したら殺す」というコメントなども引き合いに、「エンゼルスの監督が栗山さんだったら」などという声も聞こえてくる。
疲労の蓄積の一端は二刀流出場のWBC
しかし、ちょっと待ってほしい。大谷選手の積み重なってきた疲労が問題だというのであれば、その疲労の発端は、今年の3月に日本中を感動の渦に包み込んだワールドベースボールクラシック(以下、WBC)ではないだろうか。本来であれば長いシーズンを戦うための肩慣らしをしているであろう時期に、大谷選手は真剣勝負、それも投打二刀流で起用され、日本代表の中心選手として獅子奮迅したのである。