自分たちに正当性がなく言動・議論で勝つことができないので、わけのわからない根拠でめちゃくちゃな言いがかりをつけ、相手を貶めて評判を下げようしているわけで、本当に卑劣だと思う。
あまりにも言いがかりがめちゃくちゃすぎて信じる人間がいなくて実害がなかったとしても、わけのわからない噂をたてられて悪意をぶつけられる胸くそ悪さ、腹立たしさ、哀しさは拭えないと思うのだ。
いったん密入国デマはおさまっているが、否定したり、ハッキリとした証拠をみせたところで、なんだかんだケチをつけて自分たちの否を認めないような人間だから、ああいう嫌がらせを恥ずかしげもなくやれるわけで、これからも密入国デマで嫌がらせをしてくる人間は後をたたないだろう。
ネット上のデマ(デマを飛ばしている本人は真実だと思い込んでいる場合も多いが)はなかなか消えることがないし、対処も難しい。密入国デマにしても、あんなに信憑性がないものなのに6年くらい存在しているわけだ。
事実かどうかわからない話で人を貶める、そのことを問題だと思わない、恥ずかしいと思わない人間・集団というのは、どういう立ち位置にも存在するわけで、政治的な左右とかそういう問題ではなく、まともかそうでないかという話だ。今回の騒動を単なる「ネトウヨ」の問題として片付けずに、そういうタイプの人間・集団の問題の一例として考えることは大切だと個人的には感じている。
それはともかく、アンミカ氏は今後のためにも今回のことで影響力を発揮した人間を特定して訴えたほうがいいのではないだろうか。
〈金曜連載〉
写真/Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters
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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『日本人の99.9%はバカ』『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
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