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三浦春馬の提灯が100個の怪:ロマン優光連載300

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『パール判事の日本無罪論』(慧文社、小学館文庫で復刊)『大東亜戦争は侵略ではない』(靖國神社)といった著作のある近現代史評論家・田中正明氏(1966年に岸信介元首相の名代として日本人台湾使節団に参加したこともある)に師事した水間氏は、小学館文庫での田中正明氏の『パール判事の日本無罪論』『「南京事件」の総括』の復刊、櫻井よしこ『「眞相箱」の呪縛を解く』といった本の出版に関わり(水間氏のブログによる)、靖国参拝、南京大虐殺、皇統問題について右翼的立場からの主張をしている人物だ。チャンネル桜への出演も何度かある。幸福実現党と共に記者会見するようなこともあった。

水間氏は『SAPIO』(小学館)で記事を多数執筆(本人によると、かっては小林よしのりとも資料を提供するなどの交流があったようだ)し、「水間政憲」で「NEWSポストセブン」内を検索すると彼が『SAPIO』で書いた記事がいくつも出てくる。

「日本製」普及会としての主張を調べてみると、三浦春馬他殺説に関するものは少ない。高市早苗議員支持、反LGBT法、反中、反韓、夫婦別姓に反対、NHKを左翼メディアとして非難といったものが多く、古いタイプの極右的主張、歴史修正主義的な主張がうかがえる。ちなみに日本保守党界隈とは一線をひいているようで、保守・右翼界隈も当然ながら一枚岩ではないのである。

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こういった活動・主張を見ていくと、水間氏は三浦氏の死を自分の政治的主張の普及のために利用しているのではないかという印象を受ける。三浦氏が生前に靖国参拝したことがあることを取り出して、反韓・反中の方向に誘導しようとしているが、三浦氏は韓国の映画祭でアジアと日本の友好を訴えた人でもあり、故人にそういった考えはなかったであろう。

それは、より陰謀論成分強めの黒川氏のような人達も同じだ。

「春活channel」にしても三浦氏に関する動画以外に多くの芸能スキャンダル系の動画をあげていたり、有料のコンテンツへの誘導もあり、純粋なファン活動というよりも収入を得るのが目的ではないかと疑ってしまう。

三浦春馬他殺説を信じる一般のファンは三浦氏の突然の死にショックを受けた精神的に弱っている人、純粋な人が多く、そういった人達の心の隙に付け込んで陰謀論に巻き込み、自己の主張を広げたり、自分の目的を果たすために利用するのは酷いことである。ほんとうにどうかという話だ。

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「NEWSポストセブン」に疑問

しかし気になるのは「NEWSポストセブン」の記事である。日本製普及会でネットを検索すれば、三浦春馬他殺説を主張していることはすぐにみつかるし、三浦氏のファン団体ではなく政治団体であるというのもすぐにでてくる。そんなことも調べずに安易に記事にしたのだろうか。

「春活channel」によるポスター事件の時は否定的な記事にしていたが、あれも三浦春馬他殺説を主張している人間の仕業であるとは触れておらず、背景を全然調べていない可能性がある。

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