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なぜか戸塚宏がトレンドに?:ロマン優光連載304

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2021年7月7日に「JBpress Premium」に掲載された『戸塚ヨットスクール校長語る「俺は偏差値秀才だった」』(木崎伸也)(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65570)というインタビュー記事で戸塚は興味深いことを語っている。2か所ほど引用してみよう。

——戸塚さん自身は体罰を受けて育ったんですか?
戸塚 俺は体罰を受けんかったんや。昔やからゼロやないけどな。でもさっき言ったように先生のお気に入りだったんで、ずいぶんと甘やかされて育った。
〜〜〜
——ヨット部に体罰はありましたか?
戸塚 ヨット部にもなかったねえ。

戸塚は家庭でも学校でもヨット部でも体罰を受けたことがないのである。自分がそのような指導を受けて育ち、体罰の重要性を主張しているわけではない。体罰のない指導をうけた戸塚は、1975年、沖縄国際海洋博覧会記念太平洋横断レースで一人乗りヨットによる太平洋横断の最短世界記録(41日)を達成して、見事優勝している。なんとも言えない気分になる。

戸塚も当初は暴力を前面に押し出した指導をしていたわけではないという。普通にオリンピックに出場できるような選手を育成しようとしていたところ、たまたまヨットの指導をしていた訓練生の中に非行や登校拒否から立ち直ったものがいたことをマスコミが大げさに教育界のカリスマであるかのように取り上げたことで、そっちの方向にビジネスの舵をとる。

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話題になったことで、多種多様な問題児が大量に送り込まれ今までのやり方では対処できず、自分のイメージを守るため、実績を上げようと安易な暴力に走り、自己正当化のため「脳幹論」を立ち上げたというのが実情かもしれない。

現在の戸塚は女性差別、LGBT差別といったものを交えながらお得意の「教育論」を発信している。戸塚自身もそうだが、このような人間を利用してYouTubeチャンネルを立ち上げ一儲けしようとしている人間がいるのは、戸塚自身よりも現状においては問題かもしれない。

内容的にYoutubeアカウントがBANされる可能性は高いが、XとYouTubeで注目を集めた後のオンラインサロン的な展開を狙っているかもしれず、変な人気がでないうちにこのビジネス計画が消えてほしいものだ。

 

〈金曜連載〉

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PROFILE:
ロマン優光(ろまんゆうこう)
ロマンポルシェ。のディレイ担当。「プンクボイ」名義で、ハードコア活動も行っており、『蠅の王、ソドムの市、その他全て』(Less Than TV)が絶賛発売中。代表的な著書として、『嘘みたいな本当の話はだいたい嘘』『90年代サブカルの呪い』(コアマガジン刊)『音楽家残酷物語』(ひよこ書房刊)などがある。
X:@punkuboizz

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