あれから6年を経て、佐々木の人間性のヤバさがめくれた今となっては、あの時に投げなかったのは、彼の個人的わがままだったとしか思えません。確かに登板過多での怪我を恐れたのかもしれませんが、冷静に考えてもみてください。それまで3年間、チーム一丸となって目指してきた甲子園を目の前にして個人の都合だけで投げないとかあり得るでしょうか。少なくとも自分がチームメイトだったらぶち切れ確実です。
そんな自分がかわいくて仕方がない佐々木がメジャーで通用するはずがありません。
今までは、高校でもロッテでもみんなが配慮してくれる超過保護環境だったかもしれませんが、いくら「令和の怪物」と言えども、メジャーがそれほど特別あつかいしてくれるでしょうか? さすがに並の選手よりはポテンシャルは上かもしれませんが、そんな甘えきったスタンスが受け入れてもらえるとは、とうてい思えません。
どうせそうそうに肩が痛いとか肘が痛いとか言い出して、投げられなくなって、3年後に日本に帰ってくるのが関の山です。もしかしたらその頃には日本でも並の投手に成り下がっているかもしれませんけどね。
文/編集部
初出/『実話BUNKAタブー』2025年4月号