我々は大谷翔平につい憧れてしまうが、それではもったいない。大谷にはなれなくても、大谷の考え方は真似できるはずだ。ショウヘイマインドを身につければ、大谷が憧れの存在から目標の存在に変わる。ふとした発言から、彼の脳内を紐解いてみよう。
大谷の名言は切り取られ、肝心なことが忘れられている
「憧れるのをやめましょう」。
2023年、WBC決勝直前。ロッカールームに集まった侍ジャパンのメンバーに、大谷翔平はこう語りかけました。いまではこのフレーズだけがひとり歩きしていますが、本当に注目すべきはその後の言葉です。
「憧れてしまっては超えられないので。僕らは今日、彼らを超えるためにここに来た。トップになるために来た。だから、今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていこう」
この発言は、世界中のスポーツファンに衝撃を与えました。相手にリスペクトは抱く。でも、リスペクトをやめるのは1日限定と卑屈にはならない。決戦の日だけは、敬意を捨てる覚悟を持つ。大谷翔平の謙虚な思考は、この言葉に凝縮されているといっても過言ではありません。
私たちはしばしば「大谷翔平にはなれない」と思います。身長193センチ。時速160キロのボールを投げ、MLBで50本塁打以上を放ち、二刀流で前人未踏のMVPを獲得する。そんな存在は、もはや異次元のアスリートです。
けれども、大谷選手の「考え方」は違います。彼の頭の中には、凡人でも取り入れられる「思考の技術」が詰まっています。