「玉木氏は、うちと野党連携する気などなく自公政権にいきたがっていた。国民民主党も泉さんがほしい。玉木氏が泉さんに接触して口説いているという話は、うちには泉さん周辺などからも入ってきていた。我々がそれを明かさなかったのは、やっぱり国民民主党と連携する可能性も残しておかねばということで騒ぎにせずわざと黙って見ていた。しかしここまでくると、もう黙ってられない。玉木氏は政権にいきたいだけ。そういう男。振り回された泉さんがかわいそうだ」
さて、泉氏に暴露された玉木代表はというとこれがまた、ああ言えばこう言うといったよく分からない言い訳だった。
玉木代表は翌日28日、自身のXで《2年前に神戸で会い、兵庫9区での出馬の可能性を確認したことは事実です》とした上でこう続けた。
《国民民主党は連立に入った方がいいとむしろ泉さんの方からアドバイスをいただきました。(少子化大臣の話は)岸田文雄内閣が担当大臣として泉さんを抜擢したらいいのにという趣旨で申し上げました。勘違いさせてしまったのなら、すみません》
共同代表就任を打診したことについては……。
《国会議員以外を共同代表にするとのアイデアは、当時1%に満たない支持率だったわが党の党勢拡大の1つのアイデアとして提案していた。その候補として泉氏をはじめ複数の方にアイデアを聞いていただいたことは事実ですが、あくまで『どう思うか?』程度の話でした》
どうにでも取れる言い訳で逃れたのだった。
前出立憲幹部は言う。
「泉氏は無所属で行くというが、うちは泉氏を陰で応援することになるだろう。国民民主が独自を立てようと泉氏は勝てると思う」
現に、街頭演説などで泉氏は動員をかけなくてもあっという間に100人ぐらいが足を止める。出馬表明後の街頭ではこんな演説をした。
「魅力ある政党がないと言ってすぐ撤回したけど、許してもらえなくて推薦なくなってしまった。自業自得のことやが、政治家は嘘つきが多い、ほんまのことや」
すると歓声と大きな拍手が沸いたという。
参院選の兵庫選挙区は定数3。これまで自民、公明、維新の指定席だったがある選挙プランナーは泉氏がトップ当選間違いなしと予測しており、そうすると誰が落ちるのか。
「自民への逆風を考えると自民か、兵庫県知事選や万博の不評で維新か」(同プランナー)
玉木による与党への根回し
野党の仮面をかぶり野党支持票も集めながら、最後は自公政権入りを狙っている二重人格の玉木代表もまた、参院選のお騒がせに注目だ。
SNSを使って、若い人たちをターゲットに「手取りを増やす」の一本。最近では「テドリノミクス」なるこれもまたキャッチーな政策を掲げているが、国民民主党がどんな国にするといった国家像はいまだにはっきりしない。
本来なら、昨年の総選挙で自公が過半数割れしたことから、野党が結集すれば政権交代も可能な状況だったにもかかわらず、立憲民主党や日本維新の会には一線を敷いている。手取り云々が支持され、政党支持率も立憲を抜いている。