58本目・『0課の女 赤い手錠』その十
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「『0課の女 赤い手錠』その9」
「『0課の女 赤い手錠』その9」
ビッグニュースです!
この連載に書いてきた夢のような愚痴のような戯言のような、それに反して記さずにおれない私の本心、うめき、もしかしたら遺言のような。
いや。
めったなことは言わないほうがいい。ましてや望んでないことは言わないほうがいい、記さないほうがいい。
もうそろそろ二年になる。
私が急性心不全と心筋梗塞でほぼ命を落としたのが2023年8月29日の深夜。日付はもう8月30日になっていた。救急搬送していただき到着即手術が夜の明ける前。そのときは意識が途絶え途絶えであまり記憶がないが手術が終わって集中治療室に運ばれたときには大きな窓から真っ青な空が見えた。
あのとき。あのまま死んでいたらいまの私はないのでこの原稿も記してはいない。つまりいまから記そうとしているビッグニュースを知ることもなかった。このことひとつをとっても、あのとき、死ななかったことを比類なき幸せと思うしありがたい。感謝します。救急車のひとたち。病院のひとたち。どこの誰かもわからない、身分を証明するものも持ってない、ほとんどハダカの、ポロシャツと半ズボン、たった二枚の衣服を身に着けた私をよくぞ運んでいただいた、手術していただいた。ありがとうございます。
おかげでこのビッグニュースを記せます。
この連載で記してきたなにかのタイトルがDVDになることが決定したのです!
ま、それ以上のことは情報解禁前なのでいま記すことはできないのですが。
なら書くなよ、というのもわかりますが、すごいことなので。これはほんとにすごいタイトルが蘇えるので。大事件なんです。なのでずっと読んでいただいてきた方々にまずは超ぼんやりした情報にせよお知らせしたかった。