さらに、95年に出版した『高市早苗のぶっとび永田町日記』、95年の対談記事、97年のインタビュー記事のプロフィールでも使用されているという検証も行われ、時事通信の高市氏のプロフィールでは25年10月3日現在も米連邦議会立法調査官という肩書が使われている。
95年の本はタイトルからしても国会議員としての立場から出されたものであり、対談記事、インタビュー記事も国会議員としての立場から受けたものであり、プロフィールの内容をチェックする責任がある。時事通信に対しては自分が書いたわけではないという主張があるとしても、ちゃんと責任をもって訂正すべきではないかと思う。
意図的に使ったり、訂正してなかったのか。チェックが甘く把握してなかったのかはわからないが、どちらにしても無責任だし、疑惑に対する答弁も意図的に事実とは異なることを言ったのか、てきとうに答えたのかはわからないが、どちらにしても不誠実だ。
現在、再びこの問題が取りざたされているが、正規の立法調査官と誘導しようとしたのではないかという問題なのに、Congressional Fellowであったのは事実であるという、なんだかズレた説明しかなされていない。
『Hitler選挙戦略 現代選挙必勝のバイブル』
11年に高市氏とネオナチ系活動家とツーショット写真を撮影していたことが14年に海外メディアで報じられたことに対して、雑誌の取材時にインタビュアーの補佐として活動家が訪れた際に撮影を申し込まれ引き受けただけであり、彼の素性は知らなかった、わかっていたら会わなかったと不可抗力を主張し、これ以前も以降も付き合い自体がないとした。これに関しても本当のところはわからないが、実際そういうこともあるのだろうとは思う。旧統一教会系の出版社・世界日報の雑誌に登場したことについても同じように答えていたが、これに関しては本当なら脇が甘すぎなのではないかと思う。
94年に出版された当時の自民党都連事務局広報部長・小粥義雄氏の『Hitler選挙戦略 現代選挙必勝のバイブル』という本の推薦文を書いていたことに対する答えはどうだろう。
同書は『我が闘争』を引用するなどして、アドルフ・ヒトラーの選挙戦術に日本の政治家も学ぶところは多いとした、いつぞやの麻生太郎氏の発言を思い出させる本。駐日イスラエル大使館からの自民党への抗議、サイモン・ウィーゼンタール・センターからの駐イスラエル日本大使館へ出版中止を求める文書の提出、海外メディアにも取り上げられたなどしたことから、出版から2ヶ月で絶版・回収された。