へずまりゅうの活動に便乗
9月22日に行われた今回の自民党総裁選へ向けた立会演説会での高市氏の発言が話題になっている。
外国人を逮捕はしても通訳の数が足らず、通訳の数が足らず、勾留期限が来て不起訴にせざるを得ないと警察でもよく聞くという発言。
「そんな奈良のシカをですよ。足で蹴り上げるとんでもない人がいます。外国から観光に来て、日本人が大切にしているもの、わざと痛めつけようとする人がいるんだとすれば、皆さん、何かが行き過ぎている、そう思われませんか」という発言。
排外感情を煽るような発言であり、私は問題があると思うのだが、それ以前にどちらも明確なソースがなく、てきとうなものである。
前者に関しては警察・検察関係者、専門家から否定されているし、どこで得た情報かもわからない。だいたい、起訴を決めるのは警察ではなく検察であり、適当だ。
後者の鹿の話だが、へずまりゅう氏の活動に便乗した発言であると推測されている。
これについてだが、奈良公園で鹿を蹴り上げる男の動画がネット上で拡散したことがあったが、その男の国籍については現在も不明である。
この時点において外国人が鹿を蹴り上げているという確定情報は存在しないし、政治家が自民党総裁選へ向けた立会演説会という公的な場所で取り上げる必要があるほど、外国人が奈良公園の鹿に暴行を働いているということも確認されていない。
へずま氏がSNS上で10月1日に鹿をまたぐ中国系と思われる男性の動画、10月2日に鹿に対して力をこめて叩く中国系と思われる男性の動画をアップした。前者に関してはマナー違反だが暴行とは言えないのはさておき、後者は確かに暴行だと認識できるものだろう。
しかし、こういったことがどれだけの頻度で起こっているのかについてはわからないままであり、この動画に映された行為もへずま氏によれば高市氏の発言以降に起こったもの。高市氏が明確なソースをもとに発言したわけではないというのは覆らない。
中国人・韓国人による鹿への暴行が頻繁に起こっているという自分の主張に対する疑念を払底するために、へずま氏はこれらの動画を出してきたのだと思うが、鹿への暴行がどれぐらい起こっていて、そのうちのどれだけが中国人・韓国人によるものなのか、そういった明確なデータを提出しない限りは、そういう事例が一つ二つあったところで何の証明にもなっていない。