取材に答えた人たちは自分の認識を語っただけであり、批難されるようなことは何もしていないのにもかかわらず、このような加害行為にさらされている。自分の発言がもとで自分の選挙区の住民であろう人が被害をうけているというのに、高市氏からは現時点ではなんの発言もない。無責任ではないだろうか。そういった行為をやめるようにハッキリ言うべきではないのか。国民、しかも自分の選挙区の人間を守る気はないのだろうか。
前述の番組で日本テレビの取材に答え、高市氏は英語圏の人が蹴っているのを見たという自身の体験談からの発言であるということを言っていたが、それ以前には根拠を聞かれて、こういう話が流布していることによる不安や怒りがあるのは事実と答えている。それならば、その時に自身の体験だと言えばいいのに矛盾がないだろうか。
また、外国人だけ取り上げるのが不適切ではないかという批判もあるという質問に対して、誤解があったとしたら残念とも答えている。
まあ、普通に受け取れば、話の流れとしては排外的に思える発言でしかなく、意図的でないとしても高市氏の話のもっていきかたに問題があったわけで、誤解を与えたら残念とかいう話ではない。まあ、こういうのは謝っているようで謝ってない、責任回避のためのテンプレ発言のようなものだが。
中国人に対するヘイト文脈で外国人による鹿への暴行という話がSNS上に拡がっている状況でのあの発言は排外主義を煽るものにしかなっていない。彼女が意図的にそれにのっかろうとしたのか、そういう状況を全く把握できていないで発言したのかは断言できないが、意図的であれば問題だし、全く把握しないでの発言とすれば政治家としての能力に疑いが生まれる。どちらにせよ問題なのであるし、自分の発言のせいで生まれたネット上での誹謗中傷などについて発言しないのもどうかと思う。
立会演説会で鹿の話をしたのは、それで支持が増えると思ったからだと思うし、週刊誌では高市氏がそれに手ごたえを感じているという記事も出ている。
確かにネット上は盛り上がっているが、その中の何割が総裁選に投票する権利があるのかはわからず、どこまで効果があるのか開票前の現時点ではわからない。